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朴槿恵政権、スパイ無罪判決・セウォル号遺族への批判世論作り促す

7/15(土) 7:34配信

ハンギョレ新聞

文書の「自筆メモ」で保守メディアの活用、世論作りの情況が明らかに 大統領府「キム・ヨンハン民政首席のメモと見られる」  「スパイ事件に寛大な判事」などと書かれ  業務手帳の内容とも一致

 大統領府が14日に公開した朴槿恵(パク・クネ)政権時代の民政首席室文書には、保守性向のマスコミを活用し、(北朝鮮)スパイ事件に無罪判決を下した裁判所を批判し、セウォル号遺族がかかわった運転代行ドライバー暴行事件に対する非難世論を高めるなど、大統領府が直接世論作りと軋轢を助長した情況がうかがえる。昨年12月に公開された故キム・ヨンハン民政首席の業務手帳でも似たような内容が一部確認されたことがある。

 大統領府のパク・スヒョン報道官は同日午後、定例会見で「故キム・ヨンハン首席秘書官の自筆メモと見られる資料もある。今、私が持っているのがその自筆のメモ」だとし、「ここには一部マスコミ、スパイ事件の無罪判決、朝鮮、スパイに寛大な判事、この際情報捜査の協業で迅速に特別行使法を立法するように→安保強固に」と書かれた内容を公開した。

 2014年2月、ソウル市公務員スパイ事件控訴審で、国家情報院が提出した証拠がねつ造されたことが明らかになり、検察は厳しい状況に追い込まれた末に、スパイ容疑をかけられていたたユ・ウソン氏はソウル高等裁判所で無罪判決を受けた。最高裁判所は2015年10月に最終的に無罪を言い渡した。これに関連し、大統領府は保守性向のメディアを活用した世論作りに乗り出そうとしたものと推定される。

 「スパイ事件に寛大な判事」と指摘した部分は判事を手なずけようとした情況と見られる。昨年末のキム・ヨンハン民政首席の業務手帳でも相通じる内容が見つかった。「スパイ無罪の捜査も積弊。判事の性向にかかわらず、ケチを付けられないように完璧に」、「直派スパイ無罪→実体よりもマスコミ報道のイメージが重要」、「裁判所も国家安保に責任があるというコメントが必要→国家的行事の際」などの記録だった。(メモが公開された当時)このような内容はキム・ヨンハン首席が、金淇春(キム・ギチュン)当時秘書室長の発言を整理した内容と推定された。今回大統領府が公開した内容も、金元秘書室長の指示事項の可能性が高いとみられる。

 今回大統領府が公開した文書の「運転代行ドライバー南部告発(南部地検への告発)に対し、徹底的な捜査指揮を急かすよう」という部分からは、2014年9月、セウォル号惨事家族対策委員会の役員らが運転代行ドライバーを暴行した事件と関連し、大統領府が警察の捜査を指揮し、検察告発を促した情況がうかがえる。2014年9月17日未明、セウォル号遺族たちは飲酒状態で運転代行ドライバーともみ合いになり、遺族の一部が暴行の疑いで立件された。2日後、保守団体の「自由青年連合」はキム・ヒョン当時新政治民主連合議員などを運転代行ドライバーに対する暴行容疑で、ソウル南部地検に告発した。当時、セウォル号遺族らは厳しい非難世論にさらされた。

 このほか大統領府の公開文書には「全教組の韓国史教科書(反対運動を)組織的に推進。教育部の他に愛国団体や右翼団体連合を中心に戦士たちを組織。反対宣言を公表など」という内容も含まれている。2015年10月、全国教職員労働組合所属の教師らが、韓国史教科書国定化反対時局宣言に参加した事を受け、政府がこれに対抗する世論を助長しようとした情況と見られる。実際、ホ・ヒョンジュン当時大統領府国民疎通秘書官室行政官は2015年10月19日から同年12月2日まで、自由総連盟側に国定教科書支持集会を促すショートメールを送った事実が、今年1月、マスコミを通じて公開され、波紋が広がった。

ホ・ジェヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:7/15(土) 7:34
ハンギョレ新聞