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介護現場、IT化進む 石川の施設、スマホで入居者見守り

7/15(土) 1:22配信

北國新聞社

 石川県内の介護施設でIT化が進んできた。入居者がベッドから落ちるなどした場合に自動で知らせるセンサーを設置したり、事務作業を効率化するシステムを導入したりする事業者が増えている。現場で働く職員の負担を軽減し、人材を確保しやすい環境を整えたい考えだ。

 金沢市山科町にある高齢者福祉施設「シニアタウン21」は、センサーで入居者の動きをチェックする「ベッド見守りシステム」を導入し、計4台を運用している。

 認知症や足腰の弱い人らがベッド上で動くなどした場合、備え付けのセンサーが反応して職員が持っているスマートフォンに通知される仕組みだ。

 向直子看護介護課長によると、離れた場所からも入居者の状況をスマホの画像で確認できるため、効率的に見回りを行えるようになった。向課長は「特に職員が少ない夜間は助かっている」と話す。

 同施設とグループ事業所では、テレビ会議のシステムも導入している。複数施設の職員を1カ所に集めて会議や研修を行うより日程を調整しやすく、移動する手間を省ける点も効率化に役立っているという。

 現場の省力化ニーズを受け、企業側もIT投資の提案を強める。システム開発のロジック(金沢市)は介護事業所向けの業務支援システムを展開し、納入実績を伸ばしている。

 同社が手掛けるシステム「Care―wing(ケア・ウイング)介護の翼」はICタグをスマホにかざすだけで介護スケジュールを確認できるなど従来の業務を省力化できる利点がある。地元を含む全国600以上の事業所で導入されており、今後は「AI(人工知能)を活用した新サービス開発も進める」(担当者)という。

 ただ、他の業種に比べると介護現場はIT化が遅れているとの指摘が多い。金沢市内の介護サービス関係者は「人を相手にする仕事だから、すんなりと省略できない部分は多い」と語る。

 石川県は2025年には介護人材が3千人不足すると推計している。今後も人手不足感がさらに強まると予想される中、IT化は待ったなしの状況だ。

北國新聞社

最終更新:7/15(土) 8:27
北國新聞社