ここから本文です

抑留体験、娘も語り部に 京都・舞鶴「父の思い受け継ぐ」

7/16(日) 11:49配信

京都新聞

 シベリア抑留体験を伝える活動をする原田二郎さん(92)=京都府綾部市安国寺町=の次女山下真由美さん(45)=舞鶴市鹿原=が15日、舞鶴引揚記念館(同市平)で語り部として歩みだした。シベリア抑留の語り部を親子で行うのは初めてで、過酷な史実を伝えていく決意を新たにした。
 山下さんは、高齢で活動が思うようにできない父を見て、「思いを受け継ぎたい」と、1月に始まった市の語り部養成講座を受講。原田さんの体験を改めて聞いたり、資料を読み込んだりし、修了後NPO法人「舞鶴・引揚語りの会」のメンバーとなった。
 初日は午後1時ごろから、収容所の内部を再現した展示の前に立った。少し緊張した表情で「抑留者たちが少ないパンを平等に分け合うために、てんびんで量って切り分ける場面です」と、飢えと闘った生活の一端を説明。近くで見守る父を「4年間抑留されていた」と紹介すると、原田さんが極寒の中での厳しい労働状況を語る場面もあった。
 今後月1回程度、同館で活動する山下さんは「しどろもどろになることもあったが、改めて抑留と引き揚げの歴史の奥深さに気がついた。勉強を続けていきたい」と意気込み、原田さんは「私より上手に話す姿に安心した」と話した。

最終更新:7/16(日) 11:49
京都新聞