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<九州豪雨>緊急道11路線寸断 集落孤立招く

7/16(日) 7:00配信

毎日新聞

 九州北部豪雨で大きな被害が出た福岡、大分両県の4市村で、災害時の避難や救助に使うために指定されている緊急輸送道路(緊急道)計40路線のうち11路線が土砂災害などで寸断されていたことが分かった。こうした緊急道を含む道路の寸断で避難経路の確保や救援物資の輸送ができず、両県で計29の集落が一時孤立した。専門家は「孤立が予想される集落にヘリポートを備えるなどの対策を検討すべきだ」と指摘している。

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 4市村は福岡県朝倉市、東峰村と大分県日田市、中津市。両県によると、5日の豪雨により、朝倉市と東峰村を通る緊急道9路線のうち7路線が、日田、中津両市を通る31路線のうち4路線が土砂崩れや冠水などで通行できなくなった。

 このうち朝倉市杷木松末(はきますえ)では筑後川水系上流の赤谷川があふれ、大量の土砂や流木が周囲の住宅などを押し流した。緊急道に指定されていた川沿いの県道52号も一部が流され、数キロにわたって通行不能となった。

 現場近くの指定避難所の松末小学校には児童11人を含む約50人が5日に避難したが、県道52号が使えず孤立。そのまま一夜を明かして翌日救助された。市教委によると同小には水や食料の備蓄はなく、担当者は「県道が通れなくなるなど想像もしなかった」と話す。

 名古屋大減災連携研究センターの福和伸夫センター長は「山間地の道は地形が平たんな河川沿いが多く、緊急道であっても豪雨災害の影響を受けやすい条件下にある」と指摘する。

 豪雨後に通行止めになった11路線のうち、14日時点で5路線の通行止めが続いている。ヘリコプターなどによる救助活動で住民の孤立状態は解消されたが、被災現場に重機を持ち込めないなど不明者捜索への影響は続いている。両県は仮復旧工事を急いでいるが、被災状況さえ分かっていない路線もあり、全路線復旧のめどは立っていない。【平川昌範、遠山和宏】

最終更新:7/16(日) 9:40
毎日新聞