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<仙台市長選>自民、政党色抑え 民共は共闘に課題

7/16(日) 7:30配信

毎日新聞

 安倍内閣の支持率が急落する中、事実上の与野党対決になった仙台市長選(23日投開票)に注目が集まっている。先の東京都議選で惨敗した自民党は「連敗」による安倍政権のイメージダウンを警戒し、政党色を抑えた選挙戦を展開。民進党や共産党は野党協力が奏功した昨年の参院選宮城選挙区の再現を狙う。宮城県選出の自民党衆院議員は「政権への不満がいよいよ地方選にも影響し始めたと感じる」と情勢を語った。

 同市長選には無所属の新人4人が立候補した。元民放アナウンサーで民進党衆院議員から転身した郡和子氏(60)を会社社長の菅原裕典氏(57)らが追う展開だ。民進、共産、社民党は県レベルで郡氏を支援。自民党県連と公明党県本部、日本のこころは菅原氏を支える。

 これまで、自民党が前面に出て支持を訴える場面は少ない。告示日の9日、菅原氏の第一声では村井嘉浩県知事と奥山恵美子仙台市長が応援演説したのに対し、同党国会議員はマイクを握らなかった。陣営は「党本部からの応援は歓迎しない。大物議員が来ても以前のように票にはならない」(同党市議)と政権への逆風に敏感になっている。

 15日には菅義偉官房長官が仙台市に入ったが、街頭演説はせず、組織の引き締めに徹した。陣営関係者によると、学校法人「加計学園」の問題で「怪文書」発言が批判された菅氏を招くことには、内部で異論もあったという。

 都議選で敗北したのは民進党も同じだ。知名度の高い郡氏で敗れるようだと、党勢回復は一層厳しくなる。枝野幸男前幹事長は15日、仙台市内で「身近なお友達、近い人たちだけで物事を決めていくことが、今の政治にさまざまな弊害をもたらしている」と訴え、加計学園問題とダブらせて、知事や市長と近い菅原氏を批判した。

 共産党県委員会幹部は「全国的な意義を持つ選挙にしたい」と野党「共闘」に意欲を示す。一方、仙台市議会の民進党系会派には共産党への反発が根強く、6月に自主投票方針を決めるなど、野党の足並みもそろっていない。

 今回は市政に関する目立った争点がない。その分、選挙結果は政権への評価と結び付きやすく、自民党関係者は「都議選や市長選は本来、国政と全然違うのに、一緒にされてしまう」とこぼした。【川口裕之、本橋敦子、水脇友輔】

 ◇仙台市長選の立候補者

林  宙紀39[元]衆院議員 無新

郡  和子60[元]衆院議員 無新

菅原 裕典57会社社長  無新=こ

大久保三代40[元]衆院議員 無新

(届け出順、敬称略)

最終更新:7/16(日) 7:30
毎日新聞