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今夏も13本…三塁打量産の福岡の球場、外野のおかげ?

7/16(日) 9:51配信

朝日新聞デジタル

 夏の高校野球福岡大会の会場となった北九州市立桃園球場で、今年も三塁打が量産された。外野が広く、球足が速い球場の特徴のためで、疾走するランナーと矢のような返球が交錯する、野球で最もエキサイティングな攻防が多く繰り広げられた。

 桃園球場では今年、9~12日に試合が組まれた。10試合で飛び出した三塁打は計13本。1試合で1・3本の割合だ。県内の他球場では12日までの54試合で計37本と1試合0・68本。桃園は約2倍だった。

 ここ数年の夏の大会を見ても、桃園の三塁打は7試合で11本(2012年)、6試合で4本(13年)、3試合で7本(14年)、3試合で8本(15年)と多い(16年は使用せず)。野球部の監督や県高野連の関係者に聞くと、「三塁打が出やすい球場」として知られているという。

 主な要因は、球場の大きさと形だ。両翼が100メートル、中堅が125メートルあり、右中間・左中間のふくらみも大きく外野が広い。福岡大会のメイン球場によく使われる北九州市民球場はそれぞれ92メートル、119メートルで、久留米市野球場は98メートル、122メートルだ。北九州市立大谷球場の両翼は102メートルと桃園以上だが、中堅に至るフェンスは直線的で「桃園ほどの広さは感じない」(県高野連理事長)という。

 また、他の球場と違って外野は芝が敷かれておらず、土のグラウンドのため球足が速い。内野の頭を越えたライナーがフェンスまであっという間に到達する場面も見られる。

 12日にあった東筑―大和青藍の試合。六回に左中間を破る三塁打を放った東筑の別府洸太朗選手は、自らも右翼を守り、長打の出やすさを分かっていて「ランニングホームランもねらって走った」と振り返る。

 大和青藍は、外野の間を抜かれると即三塁打、という球場の特徴を警戒し、外野手は深めに守った。ただ、その分、内野とのスペースは広がり、定位置なら捕れたように見えたセンター前の打球が中堅手のグラブをすり抜け、外野を転々とする間にランニングホームランになった。

 球場を管理する北九州市スポーツ振興課によると、成年の野球団体などから「外野に芝を敷いてほしい」との要請がある。ただ、桃園はソフトボールの試合が同時に4面でできる多目的グラウンドでもあり、「改修の予定はない」という。(奥村智司)

朝日新聞社