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ろう者陸上選手、手話で支える 大津のトレーナー世界大会同行

7/16(日) 16:36配信

京都新聞

 聴覚障害者の陸上競技を陰で支える女性が大津市にいる。聾(ろう)話学校の講師を務めたのを機に手話を学び、トレーナーとしての技も身につけた。18日からトルコで開かれる聴覚障害者スポーツの世界大会「デフリンピック」にも同行する予定で「選手を最高のコンディションにしたい」と意気込む。
 同市別保1丁目の内海優さん(44)。「体育教員か、リハビリに関わる仕事が夢だった」といい、大学卒業後、県立聾話学校(栗東市)の講師を計7年間務めた。生徒と対話するために手話を覚え、陸上部顧問になったのを機に始めたハンマー投げで国体出場も果たしている。
 陸上の経験から必要を感じ、28歳からカイロプラクティックの施術を学び始めた。聴覚障害者陸上の関係者と縁ができ、2012年にカナダで開かれた世界ろう者陸上選手権に、トレーナーとして初めて参加。世界と戦う姿に感銘を受ける一方で、選手が日常で使う手話が読み取れなかったことに「今までは周囲が合わせてくれていたんだ」とショックを受けた。帰国後、手話通訳の講座を受けて本格的に学び直し、全国統一試験にも合格。今はマッサージセラピストとして働きながら、県の登録手話通訳者としても活動している。
 トルコのデフリンピックにも、陸上トレーナーとして同行する。国際大会には5度目の参加。経験を積み、「通訳で役に立てるようになってきた」という。陸上のスケジュールは分刻みで進む。マッサージやアイシング、食事のタイミングも含め、選手をサポートするつもりだ。「選手は4年に1度の大会にすべてを懸けている。みんながベストな状態で活躍してもらいたい。そのために行く」。力強く語った。

最終更新:7/16(日) 16:36
京都新聞