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抑留体験記憶を引き継ぐ 舞鶴引揚記念館で親子二代の語り部共演

7/16(日) 7:55配信

産経新聞

 舞鶴引揚記念館(舞鶴市平)で15日、シベリア抑留体験者で抑留や引き揚げの歴史を引き継ぐ「語り部」の原田二郎さん(92)=綾部市=の次女で、保健師の山下真由美さん(45)が語り部としてデビューした。傍らでは原田さんも説明をフォロー。親子二代での語り部活動が行われた。

 原田さんは昭和19年に陸軍に入隊。衛生兵として満州で終戦を迎え、シベリアでの4年間の抑留を経て舞鶴に引き揚げた。平成22年から、同記念館で体験を伝えている。

 山下さんは18歳で看護学校に入学した際、「自分も衛生兵だった」と原田さんが話したのを機に、少しずつ抑留の話を聞くようになった。そして昨年5月、原田さんが抑留されたロシア・ハバロフスクを親子で訪問したとき、正確な記憶で70年ぶりの現地をめぐる姿を見て、「時が流れて(戦争の記憶が)忘れ去られていく。誰が継いでいくのか。忘れてはいけない」との思いを強くし、語り部になることを決めた。

 今年1月から、同記念館で開かれた語り部養成講座に参加。この日、初めて語り部として、来館者の前にたった。収容所を再現したコーナーで、当時の抑留者の生活を語る山下さんの側で、原田さんは「食事は1日黒パン350グラムだった」などと補足説明していた。

 「緊張しました。父がプラスアルファの話をしてくれました。やはり私が話すのとは、説得力が違います」と山下さん。原田さんは「(娘は)私が思っていたより上手。ちょっと、ほっとしました」と笑顔をみせていた。

最終更新:7/16(日) 7:55
産経新聞