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<神戸5人死傷>「女性の悲鳴」「こんな恐ろしい事件とは」

7/16(日) 21:08配信

毎日新聞

 ◇住民ら動揺 静かな住宅街にパトカーや救急車のサイレン響く

 神戸市北区で16日早朝、高齢の夫妻ら3人が死亡、女性2人が重傷を負った事件。5人は刃物などで次々に襲われたとみられ、パトカーや救急車が次々に駆けつけた。「女性の悲鳴が聞こえて外に出られなかった」「血まみれの若い男が座り込んでいた」。普段は静かな山あいの住宅街にサイレンが鳴り響き、住民らは動揺を隠せなかった。

 左手の金属バットをブラブラさせ、後ろを振り返る若い男。現場近くの男性(70代)方の防犯カメラには、逮捕された竹島叶実(かなみ)容疑者(26)とみられる男が映っていた。午前6時半ごろ、別の住宅に入り30秒ほどで出てくると、白いシャツの腹部は血に染まっていたという。男性は「自分や家族が外に出ていたらと思うと怖い」と話した。

 別の男性は現場周辺の有間神社の近くで、座り込んだ若い男から警察官が事情を聴いているのを目撃。「上半身に血が付いており、事故のけが人かと思ったが、こんな恐ろしい事件だったとは」と驚いていた。さらに別の男性(60代)は「早朝に田んぼに行こうとしたら女性の悲鳴が聞こえた。すぐ静かになったが、怖くて外に出られなかった」と振り返った。

 住民らによると、竹島容疑者は幼いころ、母親と祖父母方で同居するように。勉強は得意だが、目立たない存在だったという。中学で先輩だった女性は「おとなしくて、事件を起こすようには見えなかった」。最近は出歩く姿もほとんど目撃されず、近くの男性は「一緒に暮らしていることも知らなかった」と話した。

 関係者によると、殺害された南部達夫さん(83)は元消防士で、神戸市の西消防署長などを歴任。危険業務従事者の叙勲も受けていた。元同僚の男性は「仕事熱心で、地域の防災訓練には必ず出てくれた。なぜこんなことに」と肩を落とした。

 殺害された辻やゑ子さん(79)は明るい性格で、家庭菜園が趣味。近くの女性(53)は「2週間ほど前にも『良いキュウリができた』とうれしそうに話していたのに」とうなだれた。また、竹島容疑者の母知子さん(52)と前北操さん(65)も襲われ、大けがをした。【井上元宏、栗田亨、松本杏、藤田愛夏】

最終更新:7/17(月) 1:26
毎日新聞