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「政策決定、透明化を」原子力委の元委員長代理・鈴木氏、八戸で講演

7/16(日) 11:40配信

デーリー東北新聞社

 内閣府原子力委員会の元委員長代理で、長崎大核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎教授が15日、青森県八戸市の八戸グランドホテルで「3・11以降の原子力政策」と題して講演。政府や電力会社が意思決定過程の透明化を確保することによる国民の原子力政策への信頼回復を訴えたほか、核燃料サイクル事業に対しては将来的に見直しが必要になるとの認識を示した。講演は青森県医師会生涯教育講座の一環として八戸市医師会が主催。市民ら約40人が聴講した。

 鈴木氏は福島第1原発事故以降、リスクを想定することのなかった安全神話が崩壊し、「原子力に対する国民の信頼が喪失している点が最大の課題」だと指摘。

 信頼回復に向けては▽政策決定プロセスの透明化や専門家以外の人材の参画▽政策を自律的、客観的に評価する国の第三者機関設置―などを提言。脱原発か否かの二極対立を超えて課題を解決する必要性を強調した。

 核燃サイクルに関しては「使用済み燃料の直接処分や乾式貯蔵の方が安全で経済的だ」と述べたほか、プルサーマル事業の停滞に伴うプルトニウムの蓄積が国際問題になる可能性を示唆。原子力依存からの脱却を前提とした議論を進めながら、政策変更による社会的影響を抑える手法についても言及した。

デーリー東北新聞社