ここから本文です

F1イギリスGP決勝レポート:ハミルトンが母国で完勝。フェラーリには終盤、タイヤトラブルが続発

7/16(日) 22:59配信

motorsport.com 日本版

 全20戦で争われる2017年のF1。その折り返しを迎える第10戦イギリスGPは、母国レースのルイス・ハミルトン(メルセデス)が完勝。バルテリ・ボッタスも2位となり、メルセデスが1-2フィニッシュを果たした。一方で、フェラーリ勢にはタイヤトラブルがレース終盤に続発した。

【リザルト】第10戦イギリスGP:決勝結果

 シルバーストン・サーキット上空は雲に覆われるも、コンディションはドライ。気温は21度、路面温度27度で全車がフォーメーションラップに向かった。

 9番グリッドのボッタスがソフトタイヤでのスタートを選択。14番グリッドのフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)から、18番手マーカス・エリクソン(ザウバー)までが同じくソフトタイヤ選択となった。

 フォーメーションラップで、ジョリオン・パーマー(ルノー)にトラブル。油圧系に問題が起きたようでマシンを止めてしまった。マシン撤去のため、スタートが中止されエクストラフォーメーションラップが行われた。

 51周にレース距離が減算され、改めてスタート。フェラーリのセバスチャン・ベッテルが出遅れ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の先行を許し、4番手に後退した。

 ポールポジションのハミルトンは好スタートを決め、後続との差を一気に2秒弱まで開いた。

 後方では、トロロッソがチームメイト同士で接触。カルロス・サインツJr.はマシンを止めリタイアとなってしまった。ダニール・クビアトはピットに戻ることができ、ソフトタイヤへと交換した。また、コースに戻ってきたクビアトのマシンを避けきれず、ケビン・マグヌッセン(ハース)もダメージを負ってしまったようだ。この影響でセーフティカーが出動した。

 ボッタスは7番手、マクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーンは9番手となった。最後尾スタートのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)は、13番手まで浮上した。

 レース再開は5周目、ボッタスがフォースインディアのエステバン・オコンをパスし、6番手。仕切り直しとばかりにハミルトンはスパートをかけ、2番手キミ・ライコネン(フェラーリ)とのギャップを再び2秒弱まで開いた。

 19番手スタートだったダニエル・リカルド(レッドブル)は、一時13番手まで追い上げたものの、リスタートの際に最終コーナーでワイドになってしまい、ポジションを落とした。

 ボッタスは8周目にニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)もパスし、5番手。レース序盤でベッテルの後ろまで挽回した。

 12番手ランス・ストロール(ウイリアムズ)を追うアロンソの後ろに、リカルドが接近。リカルドは、12周目にハンガーストレートでDRSを使い、アロンソをパスした。

 3番手フェルスタッペンの1秒以内につけるベッテルだが、なかなか攻略できず。13周目には、トップのハミルトンから10秒以上離されてしまった。

 再三激しい争いを繰り返す両者の背後にボッタスの影が忍び寄り、気づけばベッテルの1秒後方となった。

 ライコネンはハミルトンに追いすがるものの、その差は17周目に入り4秒弱となった。

 最初にピットに向かったのはベッテル。18周終了時点でピットに入り、ソフトタイヤへと交換した。それに反応し、フェルスタッペンが翌周にピットイン。しかしその作業に時間がかかってしまったこともあって、ベッテルがアンダーカットを成功させた。

 ライコネンは徐々にタイヤがきつくなってきたか、ペースが落ちていく。23周目に入り、ファステストラップを記録する走りを見せるハミルトンと、10秒以上に開いた。

 レースがほぼ折り返しとなる25周目、ライコネンがピットインしソフトタイヤへと履き替えた。ハミルトンも26周目にピットイン。完璧なピット作業で、まだピットストップを終えていないボッタスの目の前でコースに復帰した。

 ベッテルとのタイム差を広げようとしているボッタスにとっては、チームメイトが嫌な位置に復帰したことに。ボッタスはこの影響でタイムをロスし、ピットでの逆転が難しくなってしまった。

 ボッタスは33周目にピットイン。ベッテルをパスすることはできなかったが、フェルスタッペンをオーバーカットすることに成功した。同じタイミングで6番手を走っていたリカルドがピットイン。フォースインディア勢の後ろ、10番手となったが次々と彼らを捉え、8番手となった。

 14番手を走っていたアロンソだが、パワーがないと無線で訴えピットイン。またしてもリタイアとなってしまった。

 36周目、リカルドは唯一ピットストップを行っていないケビン・マグヌッセン(ハース)も攻略。次なるターゲットは、約11秒前方のヒュルケンベルグだ。

 レースも終盤に差し掛かり、ペースが良いのはスーパーソフトタイヤを装着するボッタス。ベッテルとの差を1周で1秒削る場面もあったが、ベッテルもこれに反応。しかし5秒以上あった差が徐々に詰まっていき、42周目にはその差は1秒以内になった。

 42周目、ハンガーストレートでDRSを使ってベッテルに並びかけたボッタス。ベッテルはタイヤをロックさせながらこれを守ったが、その翌周にはあえなく同じ場所でオーバーテイクを許した。

 ボッタスはさらに約7秒前方にいるライコネンも狙い、ファステストを出しながらギャップを縮めた。

 すると49周目、ライコネンの左フロントタイヤが破損。これによりボッタスが2番手に浮上した。ライコネンはそのままピットインしタイヤを交換した。同タイミングで、フェルスタッペンもタイヤに不安を感じたかピットに入った。

 直後、ベッテルにも左フロントタイヤに問題が発生。どうやらパンクしてしまったようで、長い距離スロー走行することを強いられたベッテルは、ファイナルラップにピットインし7位でフィニッシュした。

 ハミルトンは、危なげなくポール・トゥ・ウィン。イギリスGP4連覇、通算5勝目を達成した。ポイントランキングでも首位ベッテルまで1ポイント差に迫り、最高の母国レースとなった。

 ボッタスは9番グリッドから追い上げ2位。ハミルトンの援護射撃を完璧にこなしてみせた。3位のライコネンは、25周走行したソフトタイヤが破損。不可解なトラブルだったが、後ろのフェルスタッペンもピットインしていたため、表彰台はキープできた。

 レッドブル勢はフェルスタッペンが4位。リカルドは5位まで追い上げるという力強いレースを見せた。

 6位は最後にリカルドのオーバーテイクを許したヒュルケンベルグ。8位、9位にフォースインディア勢が入り、ダブル入賞を達成した。10位マッサの後ろには、バンドーン。惜しくもポイント獲得はならなかった。

 メルセデスが一気に流れを持っていったような感があるイギリスGPを終え、前半最後のレースとなるハンガリーGPを迎える。フェラーリは、良い形で夏休みを迎えられるか。ハンガリーGPは2週間後、7月30日に決勝が行われる。

松本和己