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言葉で作品の魅力発見 視覚障害者らアート鑑賞

7/16(日) 20:24配信

カナロコ by 神奈川新聞

 障害の有無に関係なく芸術を楽しもうと川崎市市民ミュージアム(同市中原区等々力)で15日、視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップが開かれた。目や耳の不自由な5人と健常者13人が対話しながら現代アートのポスターや映像を鑑賞した。

 同ミュージアムの「福祉プログラム」の一環で、グラフィックデザイナー福田繁雄さんらのコレクション展(8月20日まで)に合わせて開かれた。協力した市民団体「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」の林建太代表は「色や形など見えているもの、印象や解釈など見えていないものを言葉で出し合い、作品の魅力を発見しましょう」とあいさつした。

 米国の狂言公演のポスターとして描かれた福田さんの「KYOGEN」(1981年)について、参加した健常者は「白い足袋を履いた二つの足が長い線で結ばれ『クエスチョン』のように描かれている」「藍色が日本的なイメージを出している」などと手話通訳を介して説明。視覚障害者は、健常者とともにイラストを手でなぞるように動かして作品を鑑賞した。

 緑内障で視力が落ちてきたという高津区の湶夕起生さん(72)は「こういう鑑賞の仕方もあると分かった。視力がさらに落ちても楽しめそう」。吉川貴子学芸員は「こうした取り組みにより、作品への理解とともに、館の魅力も広く伝わる」と話していた。