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IoT、ドローンで県産材需給共有 県機関、情報システム開発中

7/17(月) 7:25配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 拡大が見込まれる木材需要を確実に取り込もうと県森林・林業研究センター(浜松市浜北区)が、IoT(モノのインターネット)や小型無人機ドローンを活用した県産材の需給情報共有化システムの開発に取り組んでいる。丸太を供給する生産者と購入する製材加工業者が情報を共有して効率的な安定供給体制を構築する。センターは2019年度、天竜材の産地の浜松地域で実証開始を目指す。

 センターによると、丸太の供給情報は生産者の経験則や目視に頼ることが多い。このため、森林全体の正確な在庫量を把握できず、製材加工業者の需要に計画的に対応できないケースが顕著という。

 新たに開発するシステムは生産者と製材加工業者の間にコーディネーターを置き、双方の情報をインターネット上で共有する。コーディネーターは製材加工業者が希望する木材の量や樹種、材質、納期などに合った供給の情報を検索、集約し、輸送などを指示する。

 生産者側の供給情報には、ドローンを駆使した最新技術も活用する。森林の立ち木の本数や幹の直径、産地の地形などを計測し、データに基づき年度単位の生産計画を作成するという。担当者は「生産者が木材を仕分けたり、製材加工業者が個別に情報収集したりする手間や経費が削減できる」と説明する。

 センターの試算では、県全体で年間35万立方メートルの木材を取り扱った場合、4億円以上の波及効果を見込めるという。

 人口減により、住宅の新築件数が減少傾向にある中、公共建築物等木材利用促進法の施行で、首都圏を中心に非住宅分野の木材利用が拡大が予測されている。同センターの佐々木重樹上席研究員は「業界全体が市場のニーズを的確に捉え、利益を共有できる仕組みを構築して、厳しい産地間競争を勝ち抜きたい」と話す。

静岡新聞社