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<SIMロック>auがドコモに続き解除「100日ルール」

7/17(月) 9:30配信

毎日新聞

 auがドコモに続き、SIMロック解除に必要な日数を短縮した。従来は端末の購入から180日が必要だったが、総務省のガイドラインに基づき100日に。利点はどこにあるのか。ケータイジャーナリストの石野純也さんが解説する。【毎日新聞経済プレミア】

 新たなルールでは、端末の購入から100日経過後にSIMロックを解除できるようになる。条件の変更は8月1日からだが、2015年4月23日に発売された機種からが対象になる。現在販売中の夏モデルや、型落ちになった冬モデルなどを買っても、新ルールに基づいて100日経過後にSIMロックを解除できるというわけだ。

 iPhoneで言えば、9月の発売が予想される新iPhoneだけでなく、iPhone 7、7 Plusや、iPhone 6s、6s Plusも対象になる。

 ◇以前に解除実績ある回線なら即対応

 また12月からは、分割払いを利用せずに端末代金を一括で払った場合、即時SIMロックを解除できるようになる。現在のガイドラインでは、SIMロックは、端末代金の支払いを滞り、不正に持ち逃げしてしまう抑止力としてのみ認められている。

 そのため、不正が起こらない一括購入の場合は、即座にSIMロックを解除しなければならない。開始時期が100日への短縮化と異なるのは、通信事業者にシステム改修のための猶予期間が与えられているためで、これも総務省のガイドラインどおりの対応だ。

 さらに、過去にSIMロック解除実績がある回線ならば、その後に機種変更で別の端末を購入した場合でも、購入から100日未満で、かつ分割払いを利用していても、即時SIMロックを解除できるようになる。

 過去のSIMロック解除履歴を参照するのは、ドコモが以前から導入していた。SIMロックを解除するために一律6カ月(ドコモの場合)かかってしまうと、機種変更直後の海外出張で、現地のSIMカードを使うことができなくなってしまうからだ。

 こうした利用者に配慮し、ドコモはSIMロック解除履歴を参照することを始めた。auの新ルールも、これにならった格好だ。

 ◇とりあえず解除しておいて損はない

 auのネットワークは、第3世代の通信方式が「CDMA2000 1X」と呼ばれるもので、ドコモやソフトバンクとは異なっている。現状ではアンドロイド端末のほとんどがauの3Gには非対応になっており、音声通話もデータ通信もLTEと呼ばれる高速通信規格にのみに対応する。

 そのため、他社のネットワークで使えないと思われがちだが、実は端末自体はドコモやソフトバンクで一般的な3G方式の「W-CDMA」を利用できる。他社の持つ周波数と完全一致しているわけではないため、通信エリアが異なることはあるが、最低限、通話とデータ通信を行うことは可能だ。

 またiPhoneの場合、1機種で三つの通信事業者の仕様をすべて満たしている。そのため、SIMロックを解除して他社のSIMカードを挿せば、その通信事業者の販売するiPhoneと同じように利用できる。アンドロイド以上に、通信事業者を変えやすい端末といえるだろう。

 SIMロックが解除できても、回線自体に2年縛りなどがある場合、通信事業者を移る時期には制約がある。そのため、新ルールによって利用者の流動性が高まる可能性は低いが、前述したように、即時SIMロックを解除できれば、海外に出張する際などに、現地のSIMカードを使いやすくなる。

 すぐにSIMロックを解除する必要性がなくても、とりあえず手続きしておいて損はなさそうだ。

最終更新:7/17(月) 9:30
毎日新聞