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「原発ゼロ」日本の電気料金急騰、電力消費する工場が韓国に(2)

7/17(月) 11:30配信

中央日報日本語版

脱原発政策のベンチマーキング対象である台湾も、今月に入り原発2基を再稼働した。昨年就任した蔡英文総統は「2025年までに核のない台湾を作る」と公約したが、先月初めの35度を超える猛暑で電力予備率が3.7%まで落ち込んだためだ。日本もやはり福島原発事故から6年が過ぎたいま再び原発稼動を増やし始めた。関西電力は先月福井県の美浜原発3号機に対し20年の追加運営を正式発表した。1976年に稼動を始め設計寿命の40年が過ぎたが、昨年末に原子力規制委員会が耐震性能を改善し使用済み燃料貯蔵所の補強など安全措置を強化することを条件に20年の延長運営を承認したためだ。

◇原発関連人材、輸出の道閉ざされる問題も

原子力に代わるLNGもやはり機会費用を招く。発電単価が上がることを甘受するといっても二酸化炭素排出量が増え環境問題を引き起こしかねないためだ。韓国政府は現在エネルギー源のうち18.8%であるLNGの割合を2030年に37%まで高める計画だ。国際原子力機関(IAEA)によると、原発が排出する二酸化炭素などの温室効果ガスはキロワット時当たり10グラムにすぎない。石炭の991グラムと比較すると100分の1、LNGの549グラムの55分の1水準だ。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、「原子力がバイオ・再生可能エネルギーなどとともに地球温暖化を緩和する技術」と紹介した。イ・イクファン前社長は「相対的に温室効果ガス排出が少ない原発をLNG発電所に替えれば韓国はパリ気候変動条約にともなう自発的温室効果ガス縮小目標を達成しにくいだろう」と話す。これに対して脱原子力エネルギー教授会共同常任代表のパク・ジンヒ東国(トングク)大学教授は、「石炭火力発電を減らすために導入する天然ガスがすべての原発を代替すると話すのは誤った計算。公約通り進められるとしても2075年以降にようやくすべての原発が稼動を中断することになる」と話した。彼は「政府と市民社会が原発に対し問題を提起する理由は安全性に対する疑いのためであり、温室効果ガスや粒子状物質の問題ではない」と付け加えた。

脱原発は短期的に雇用にも悪影響を及ぼす。韓国水力原子力によると新古里(シンゴリ)5・6号機工事関連従事者は5月末基準で1万2800人に達する。施工・設計・協力業者などを含んだ数値だ。協力業者数は1700カ所だ。韓国水力原子力が建設中断を決め、この雇用が不安になる。エネルギー経済研究院の調査の結果、原子力産業人材のうち20代(5478人・15.5%)と30代(1万2306人・34.8%)が全体の半分以上を占める。

原発輸出にもブレーキがかかりかねない。韓国電力がアラブ首長国連邦(UAE)に作っているバカラ原発の場合、昨年60年間の運営権を追加で獲得した。毎年1000人の人材が投入され総額494億ドルの売り上げを得られると期待される。英国やチェコなどで追加の原発受注にも乗り出した。だが韓国国内で原発建設が中断される場合、海外進出が困難になるほかない。米国はスリーマイル島事故後に原発建設を中断して専門人材の供給が途絶え競争力を失い、日本も福島原発事故後は似たような状況だ。

ソウル大学原子核工学科のチュ・ハンギュ教授は、「脱原発政策を加速化する場合、韓国が保有する20~30代の優秀人的資源をどのように活用すべきかが問題」と話した。これに対しハン・ビョンソプ原子力安全研究所長(東国大学原子力・エネルギーシステム工学科兼任教授)は、「これまで原発振興のために原子力工学科を急速に増やしてきたが結局利益を得られたのはごく少数の学界関係者と産業界従事者。ごく少数の業界関係者に集中していた経済的利益が失われ反発するもの」と反論した。

ソウル大学エネルギーシステム工学部のファン・イルスン教授は「原発反対論者に囲まれた金大中(キム・デジュン)元大統領はエネルギー自立のために原発6基を着工し、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領も環境論者との論争の末に原発4基を作った。いま韓国に必要なことは脱核や反核のような政治的論争の代わりに、原子力・太陽熱・風力など各種エネルギー源を最も適切に組み合わせる方式を探すこと」と話した。