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中越沖地震10年合同追悼式 「風化させず教訓を継承」

7/17(月) 7:55配信

産経新聞

 平成19年の中越沖地震から10年となった16日、柏崎市日石町の市文化会館アルフォーレで遺族ら約700人が出席し合同追悼式が開かれた。桜井雅浩市長は「これまで以上に災害に強く、安全で安心して暮らせる街となるよう全身全霊をささげて取り組む」と表明。米山隆一知事は「防災・減災社会の必要性が高まっている」とした上で「記憶を風化させず、経験と教訓を継承するのが責務だ」と強調した。 (松崎翼)

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 県と市、刈羽村が主催した追悼式では、発生時刻の10時13分に合わせて1分間の黙祷(もくとう)を行い、遺族らが献花した。松本純防災担当相は「関係市町村と連携し、今後も被災地の復興に向けて力を尽くす」と語った。

 式の最後には震災当時、被災地で市民らを勇気づけたシンガー・ソングライターのKOKIA(コキア)さんが登壇。19年に生まれた市立柏崎小4年の児童たち約50人とともに献歌をささげ、犠牲者を悼んだ。

 式典後、教員だった父の孝さん=当時(76)=を失った小千谷高の教諭、猪俣宏さん(56)は「一日一日は長かったが、全体的にはあっという間だった。これからも豊かで安全な街が続いてほしい」と話した。

 母の元(はじめ)さん=同(77)=を亡くした同市のタクシー会社社長、元井春夫さん(62)は「KOKIAさんの歌声を聞き、当時を思い出した」と振り返った上で、「災害は忘れた頃にやってくることを肝に銘じ、危機管理の意識を高めてほしい」と訴えた。

 また、式典に参加した東京電力ホールディングスの小早川智明社長は「安全最優先を改めて胸に刻んだ。地元との対話を大切にしていきたい」と話した。

 震度6強を観測した中越沖地震では、柏崎市と刈羽村で計15人が死亡。本県と長野、富山の3県で計2346人が重軽傷を負い、4万4千棟を超える住宅が被害を受けた。東電柏崎刈羽原発では、屋外変圧器で火災が起き、微量の放射性物質を含む水が海に流出した。

最終更新:7/17(月) 7:55
産経新聞