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【山梨】笛吹、昨年まで夏通算1勝校が初の8強

7/17(月) 8:04配信

スポーツ報知

◆全国高校野球選手権山梨大会 ▽3回戦 巨摩2―3笛吹(16日・山日YBS球場)

 3回戦3試合が行われた。笛吹は巨摩に3―2で勝利し、2010年の創部以来初の夏8強を決めた。背番号10の右腕・樋口佑和が巨摩相手に7回まで2安打無失点の好投。2点を失った8回1死一塁から継投した背番号11の左腕・大木優生(いずれも3年)が後続を断ち、9回も締めた。

 1点リードで迎えた9回2死一塁、同点の走者を出しても笛吹の2番手左腕・大木は冷静だった。「丁寧に投げれば大丈夫」。最後の打者をカーブで中飛に打ち取ると、マウンドで大きく跳びはね、喜びを爆発させた。笛吹の幼なじみコンビが初の8強へ扉を開いた。

 先発を任されたのは最速140キロの本格派・樋口佑。今年3月に右足の人さし指を骨折、春大会では1イニングのみの登板に終わったが「樋口の勢いのある直球でいけるところまで勝負してみようと思った」と坂本隆治監督(31)。技巧派のエース左腕・天野貴月(たつき)ではなく、背番号10に懸けた。この日は最速139キロの直球と90キロ台のカーブで緩急をつけ、横のスライダーで目先を変えた。7回までは2安打無失点の好投。8回、先頭から2者連続二塁打を浴びるなど、打者4人で2点を失い降板。マウンドに歩み寄った大木に「頼んだぞ」とボールを渡すと「任せろ」と力強い返事。「あいつならやってくれると思った」1死一塁から継投した大木が打者6人を無安打に抑え樋口佑の期待に応えた。

 2人は小4時に同じ少年野球チームで出会い、浅川中、笛吹と共に戦ってきた盟友だ。大木は当初、他の高校への進学も考えていたが、「樋口から笛吹でやろうと誘われ一緒に頑張ろうと思った」と明かす。坂本監督の指導を受け天野と並ぶ3枚看板に成長。「笛吹で初めて校歌を2回歌うことができたのは本当にうれしい」。初回に先制の右前適時打を放つなど、投打に活躍の樋口佑は、汗だくの顔に笑みをうかべた。

 2010年4月、石和と山梨園芸が統合されて誕生した新設校。夏は12年に単独出場して以来、昨年まで通算1勝(14年、2○1対甲府南)のチームが今夏、8強に名を連ねた。「まさか2つも勝てるとは」と指揮官は冗談交じりに話すが、大木は「ここまできたら、何度でも校歌を歌いたい」と瞳を輝かせる。石和高OBでレミオロメンのボーカル・藤巻亮太が作詞作曲した自慢の校歌を、何度でも響かせる。(大津 紀子)

最終更新:7/26(水) 23:52
スポーツ報知