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滑走路の端の数字のナゾ 「羽田の34L」が意味するものとは?

7/17(月) 11:12配信

乗りものニュース

世界中の滑走路に割り振られた、あの数字とアルファベットのナゾ

 滑走路の端には、「22」や「34L」といった、数字やアルファベットが書かれています。

【写真】羽田空港、4本の滑走路に振られた数字とアルファベット

 たとえば飛行機の窓側に座り外を眺めていると、離着陸のため滑走路に入っていくときや、滑走路から外れるときに見えることがあります。エアラインによっては、機内で流される機外カメラの映像で見えることもあります。またそうした数字が書かれた看板も、空港の滑走路付近に設置されています。

 これらの数字や文字は、じつは航空機の運用にとって非常に大切なもので、滑走路の伸びる方角などを示しています。「指示標識」と呼ばれ、滑走路ごとにつけられたその空港における個別の識別標のようなものでもあり、たとえば羽田空港のように複数の滑走路を持つ空港の場合、どの滑走路をどの方向から進入、あるいは離陸するのか、この指示標識の数字と文字で明確に示せるというわけです。

 滑走路の方角を示す数字は、北を起点にして時計回りで角度ごとに刻まれ、東が「09」(90度)、南が「18」(180度)、西が「27」(270度)、北が「36」(360度)といったようになっています。なお、北は常に「36」で表示され、「0」とは表示しません。

 また滑走路は直線なので、一端の反対側は180度逆。そのため滑走路に書かれた指示標識の数字は、常に「18」以下の数字と、これに180度ぶんの「18」を足したものになっています。羽田空港の例でいえば、A滑走路は「16」(南南東)と、これに18を足した「34」(北北西)の数字が振られています。

アルファベットはもっとシンプル

 数字のあとに、「L」などのアルファベットが振られている場合もあります。複数の滑走路が平行している場合に、それらを区別することが目的です。

 空港を新しく建設する場合には気象調査を行い、その土地の風向きを調べます。飛行機は風上へ向かって離陸するのが望ましいため、そうなることが多くなる方角で滑走路を敷設します。

 しかし、便数が多くなり滑走路を増やす場合、空港の敷地に余裕があれば、横風用滑走路を造ったほうがより航空機の運用に幅が出ますが、敷地に制限があると、滑走路を平行に造るケースも往々にしてあります。そうして比較的近い場所に平行する2本の滑走路ができた場合、方角を示す数字はほぼ同じになるため、右の滑走路を「R」、左の滑走路を「L」と区別するのです。

 例えば羽田空港では、A滑走路とC滑走路が16(南南東)と34(北北西)の方向にほぼ平行。国際線ターミナルに近いA滑走路は、16方向に見た場合(34〈北北西〉から16〈南南東〉を向いて滑走路を見た場合)、右側にあるため16R、34方向に見た場合は左にあるので34Lとなっています。また、第2旅客ターミナル側のC滑走路は、16方向に見た場合は左側にあるため16L、34方向に見た場合は右で34Rです。

 なお、この平行滑走路はICAO(国際民間航空機関)の規定で、4300フィート(約1310メートル)以上離れていれば、2本の滑走路で同時に離発着可能な「オープンパラレル」として運用できます。対して2本が接近している場合は「クロースパラレル」と呼ばれ、離発着に時間差を設ける必要があるものの、機体別に効率のいい運用が可能。羽田空港は「オープンパラレル」です。

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