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37歳ビーナスの復活「優勝したかった」 [ウィンブルドン]

7/17(月) 7:30配信

THE TENNIS DAILY

 イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(7月3~16日/グラスコート)の女子シングルス決勝。

ムグルッサがビーナスを圧倒しウィンブルドン初優勝「最高の気分」

 ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)は、過去に自己免疫疾患を発症し、ケガにも悩まされ、思ったように結果が出せず引退もささやかれていたが、それら苦難の日々を乗り越えウィンブルドン6度目のタイトル獲得を目指し、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)との決勝に挑んだ。ビーナスが初めてウィンブルドンのタイトルを獲得してから17年の歳月が経過する。

「ただ決勝で戦うことだけでは満足できないの。私はここで優勝したかった。もう少しいいプレーがしたかっただけ」とビーナスは言った。37歳のビーナスは、1994年に準優勝したマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)に次いで年齢の高い、ウィンブルドン決勝進出者となった。

 第1セット第10ゲーム、ビーナス5-4リードでのムグルッサのサービスゲームで、ビーナスは2本のブレークポイントを握ったが、フォアハンドのエラーとリターンミスでポイントを奪うことができず、ムグルッサにサービスキープを許した。その後、ムグルッサは硬さがなくなり素晴らしいプレーを見せ、ビーナスから8ゲームを連取して、7-5 6-0のストレート勝利でウィンブルドン初優勝を決めた。

 ビーナス自身は、これまでウィンブルドンのタイトルを5度(2000年、01年、05年、07年、08年)、全米オープンのタイトルを2度(2000年、01年)、トータルで7度にわたりグランドスラム・タイトルを獲得している。

 ビーナスのコーチであるデビッド・ウィット(アメリカ)は、このムグルッサ戦の敗戦について「メンタルの部分が関係していると思う」とコメントした。

 ビーナスは今年の6月初めにフロリダ州で交通死亡事故の当事者となった。この事故から2週間後に78歳の男性が死亡。ビ-ナスは、今大会1回戦勝利後の記者会見で、この交通死亡事故について聞かれると泣き崩れ、会見場をあとにする場面があった。

「試合に集中するため、大会が始まってからはこの事故に関する話は一切していない」とウィットは言った。

 ビーナスは、2011年に極度の疲れや関節痛を引き起こすシェーングレン症候群という病気を発症した。この疾患を克服するため、ビーナスは野菜を中心とした食事療法などを取り入れていると語っている。この疾患の発症後にはグランドスラム大会でも思ったような成績が残せず早期敗退が多くなり、ビーナスの引退がささやかれた。

「まだいくつかの問題が確かにあるわ」と今週ビーナスはコメントしているが、彼女は、テニスを愛しているし、このムグルッサ戦でも最後まで勝つことをあきらめなかった。

「ビーナスの勝利へのこだわりに本当に驚いているわ。彼女はもう若くはないけれど本当にタフよ。私が彼女の年齢になったときに、あのようにプレーできるかどうかわからないわ」とムグルッサは言った。

 ビーナスの復活は、昨年のウィンブルドンでベスト4入りしたところから始まった。今年1月の全豪オープンでは、妹セレナに敗れたものの2003年以来の決勝進出を果たした。そしてこのウィンブルドンで2009年以来の準優勝に輝いた。

「今シーズンは大きなタイトルをかけて戦う機会が多い。この状況をキープできるように頑張りたいわ。乗り越えないといけないこともあるけれど、私にはそれができると思っている」とビーナスは言った。

 ビーナスは決勝の敗戦について、シェーングレン症候群、疲労、年齢によるものかと報道陣に尋ねられたが、それらについては答えず、ムグルッサのパワフルで精度の高いテニスを称えた。

「今日のムグルッサのプレーは本当に素晴らしかった。彼女のプレーは勝利に値するわ」

 ビーナスは、この試合で5本のダブルフォールト、25本のアンフォーストエラーをおかした。これに対し、ムグルッサのアンフォーストエラーは11本にとどまった。

「ムグルッサはセカンドセットでさらに攻撃的なテニスでプレッシャーをかけてきたよね」とウィットはコメントしている。

 表彰式で、妊娠中のため今大会を欠場した妹セレナへのメッセージを尋ねられたビ-ナスは、「あなたがいなくて寂しいわ。あなたと同じようにベストを尽くしたんだけど負けてしまった。またチャンスはあると思う」とメッセージを送った。(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

最終更新:7/17(月) 7:30
THE TENNIS DAILY