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トロント決勝:ニューガーデンが今季2勝目。佐藤琢磨は不運の16位フィニッシュ/インディカー

7/17(月) 6:53配信

motorsport.com 日本版

 インディカー第12戦トロントのレースは、ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンが優勝。第3戦アラバマに続き今季2勝目を挙げた。

【リザルト】インディカー第12戦トロント:決勝結果

 決勝直前に雨がぱらついたものの、ドライコンディションでパレードラップがスタートした。

 レーススタートを前に、コナー・デイリー(A.J.フォイト)が緊急ピットイン。18番手スタートから最後尾に回ることになった。

 隊列が2列に並び、グリーンフラッグ。1コーナーは3ワイドになり、インをズバッと突いた3番手スタートのエリオ・カストロネベス(ペンスキー)が一気にトップに立った。

 クラッシュが多発する3コーナーで、ウィル・パワー(ペンスキー)とスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がクラッシュ。どうやらターンインする際に、他車の動きに反応しマシンをアウトに振ったディクソンの左リヤと、パワーの右フロントとが接触してしまったようだ。

 これで1回目のフルコースイエローが出された。10番手スタートの佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)はこれに巻き込まれず、7番手に浮上した。

 ディクソンはピットに戻り、パンクしたレッドタイヤをブラックタイヤに交換して19番手に合流した。パワーもなんとかピットに帰還しようとするも、右フロントのアップライトにダメージがあり、左に曲がれない状態だ。不幸にも、トロントのピットレーン入り口はカーブしているため、ピットボックスまでたどり着けず。ピットクルーがマシンを迎えに行かなければならなかった。ボックスでチェックをした後、マシンはガレージに運ばれたが、修復できずにリタイアとなった。

 レース再開は7周目。佐藤はチームメイトのアレクサンダー・ロッシに迫り、軽く接触もあったが大事には至らなかった。カストロネベスはトップをキープ。それをポールポジションスタートのチームメイト、シモン・パジェノーが追う展開となった。

 ディクソンには、ピットクローズ中に作業を行ったとして、ピットスルーペナルティが科せられた。レース再開直後には、接触した左リヤのブレーキダクトが落下するなど、散々な走り出しとなった。

 佐藤の後ろ、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)とトニー・カナーンが激しいバトルを展開。マルコはなんとか2度カナーンのアタックを退けたが、12周目にオーバーテイクを許した。

 タイトル争いのライバル、ディクソンが後退する中でカストロネベスはトップを維持。その後ろにはパジェノー、グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン)、ジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)が等間隔で先頭集団を形成した。

 5番手、地元カナダのジェームス・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)のペースが上がらず、前のニューガーデンと19周目までに8秒以上の差。それに詰まる形で彼の後ろにロッシ、佐藤、カナーンなど続く大集団となってしまった。

 21周目、スペンサー・ピゴット(エド・カーペンター)がカナーンをパスし8番手に浮上。佐藤もロッシの隙を伺うが、逆にピゴットのオーバーテイクを許した。

 ロッシは22周目にピットイン。ペースの上がらないヒンチクリフをアンダーカットしに向かった。そのヒンチクリフは23周目にピットインし、ブラックタイヤにチェンジした。

 一方、佐藤はステイアウトを選択。しかしこれは最悪の判断だった。その直後、ピットアウトしたカナーンが止まりきれずにクラッシュ。ピットレーンがクローズとなってしまったのだ。

 ピットレーンがオープンとなり、トップだったカストロネベス以下、ピットインをしていなかったマシンが続々とピットへ。カストロネベスは14番手、佐藤は18番手まで後退してしまった。

 先頭に立ったのは、ピットレーンがクローズとなる直前にピットインしたニューガーデン。ディクソンは、11番手まで挽回している。

 2度目のリスタートは28周目。早速、ニューガーデンが逃げを打った。まだピットインをしていないレッドタイヤのエド・ジョーンズ(デイル・コイン)が2番手からズルズルとポジションを落としていった。

 30周目、佐藤が緊急ピットインし、フロントウイングを交換。どうやらピゴットと接触があったようだ。これで、最後尾まで後退してしまった。

 ニューガーデンの後ろにチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ)がつけ、ジョーンズ攻略で多少遅れをとったロッシもトップ争いに加わった。

 1回目のコーションの際に燃料を足していたキンボールは他車とはピットタイミングが違い、39周目にピットイン。14番手でコースに復帰した。

 ロッシは、自己ベストを更新しながらトップを追うが、ニューガーデンもそれに反応しその差は約2秒。その間に周回遅れが挟まったことで、4秒以上に広がってしまった。

 佐藤はペース良く周回。しかしその位置はラップリーダー、ニューガーデンの前方数秒といったところで、かろうじて周回遅れにならずに済んでいるという状況だ。

 55周目、フィニッシュまで走りきれるギリギリのタイミングでトップ勢はピットイン。佐藤も、57周目にピットストップを行った。トップはニューガーデンがキープ。3秒後方の2番手にロッシ、3番手にヒンチクリフとなった。

 その後ろを走るのが、もう一度ピットインしなければならないディクソン。雨が降り、全車がもう一度ピットに入る状況にならなければ、上位フィニッシュは期待できなかったが諦めて62周目にピットインした。

 ディクソンは11番手でコースに復帰。チャンピオン争いのライバル、カストロネベスは8番手と先行されてしまったが、一時は最後尾付近を走っていただけに見事なリカバリーを見せた。

 レースが落ち着いたラスト15周、トップのニューガーデンと2番手ロッシのギャップは約3秒。この差がなかなか縮まっていかず、ニューガーデンがレースをコントロールしている状態だ。

 終盤、バトルが起きたのは5番手を走るライアン・ハンター-レイとパジェノー。軽く接触しつつも、ハンター-レイがポジションを守った。

 残り10周を切り、ジョーンズがトラブルでスローダウンしたものの、フルコースコーションにはならなかった。

 ハンター-レイは、タイヤがスローパンクチャーを起こしている疑いがありペースダウン。パジェノーにオーバーテイクを許し後続からも迫られたが、それ以上のポジションダウンを許さずなんとか6位でフィニッシュした。

 パジェノーはラスト5周で周回遅れに詰まり、2位ロッシの接近を許したものの、危なげなくトップチェッカー。今季2勝目を挙げた。3位にはヒンチクリフ。地元で2年連続の3位を獲得した。

 佐藤は結局16位。リードラップの中では後ろから2番目でフィニッシュとなった。ペース自体は良く、最初のピットストップの前は2位ロッシのすぐ後ろを走っていたことを考えると、1回目のピットストップのタイミング”だけ”で大きく明暗が分かれてしまったレースとなった。

 ポイントリーダーのディクソンはオープニングラップのクラッシュを跳ね返し、10位でフィニッシュ。ランキング2位のカストロネベスも佐藤同様ピットでロスをし8位となったため、4ポイント差でディクソンがリードを保っている。

松本和己