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青森県内身障者団体、会員の減少に悩む

7/17(月) 13:03配信

Web東奥

 青森県身体障害者福祉協会(県身協)が、各市町村別の組織(身障者福祉会)の会員減に頭を悩ませている。いずれも高齢化による退会や物故者が増加。新規入会者を見込めない上、財政難もあって組織が弱体化している。黒石市身障者福祉会のように活動が止まって10年ほどの団体もあり、身障者の孤立化を懸念する声も出ている。
 「黒石に何度も行ったが会長を引き受ける人がなく、組織をつくることもできません」
 6月下旬、田舎館村で開かれた津軽地区身体障害者スポーツ大会。開会式で県身協の山田金治会長(80)=大鰐町=は黒石市の不参加が続く現状を例に挙げ、組織運営の厳しさを語った。
 関係者によると20年以上前、往時の黒石福祉会の会員は400人を数えたが、その後、高齢会員の退会が増えていったという。
 さらに1990年年代以降、黒石市が福祉会に交付していた年間20万~30万円の補助金は市の財政難に加え福祉会の役員人事や運営に関するトラブルが響いて2005年度にストップ。数年後、会員は10人程度になり自然消滅したという。
 元役員だった70代男性は「以前は研修旅行にも出掛け親睦を深めるなど楽しかった。組織がなくなり、黒石の身障者が孤立している面もあるのでは」と語り、別の70代の元会員は「行政などに何かをお願いする際、個人より団体の方が力になる」と話す。
 県身協によると県内の身障者手帳保持者は15年度末現在、6万587人で10年間に1.7%増えたが、各福祉会が県身協に報告した会員数は、ほぼ同期間となる06年9月から15年9月に3割近く減り4507人。身障者手帳取得者の高齢化率(65歳以上の割合)は16年度末、おいらせ町の65.4%が最も低く、最高の西目屋村で92.1%に上る。今後も自然減による退会者は増えるとみられる。
 一方で各市町村組織が会員を勧誘しようにも、個人情報保護法で身障者手帳の取得者が非公表のため、限界があるという。五所川原市福祉会の對馬健会長(80)は「誰を勧誘すればいいのか分からない。会の存在を知らない障害者もいるだろう。研修やレクリエーションをどんどん行い、皆で盛り上げたいのだが」と語る。
 県身協の山田会長は「どこの組織でも高齢化が進み、若い人が入ってこない。(会の存続は)切実な状況。市町村組織が弱体化で県身協の足元がぐらぐらしている」と危機感をあらわにした。

東奥日報社

最終更新:7/17(月) 13:03
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