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マッサージで「力に」=地元整骨院が出張施術―避難住民に好評―福岡・朝倉

7/18(火) 5:20配信

時事通信

 九州北部を襲った豪雨で甚大な被害が出た福岡県朝倉市の避難所で、地元の整骨院が無料出張マッサージを行っている。

 硬い床での寝泊まりが続く住民には「楽になった」「ありがたい」と好評で、院長の上原実二さん(55)は「少しでも力になれれば」と、今月いっぱい続ける方針だ。

 施術を行うのは、朝倉市古毛の朝倉鍼灸(しんきゅう)整骨院に勤務する石原大地さん(23)=同市甘木=。整骨院と自宅は難を逃れたが、変わり果てた街並みに「自分にできることはないか」と思案していたところ、上原院長から「出張マッサージはどうか」と提案があり、すぐに動きだした。

 日曜日を除く毎日、避難者が身を寄せる生涯学習センターへ向かう。1人約15分の短い時間だが、開始を告げる館内放送が流れると、高齢者や、子連れで避難する女性らが集まる。

 ある日の午後の施術時間。どしゃ降りの雨の中を母親の肩を抱きながら歩いて避難したという同市山田の男性(67)は、ふくらはぎをさすりながら、簡易ベッドの上にうつぶせになった。「ここ、痛いですか」「これはどうでしょう」。優しく語り掛けながら足をほぐす石原さんに、「おかげで楽になった」と笑顔を見せた。

 2年前に背骨を折り、腰痛の後遺症が残るという同市古毛の田中エイ子さん(86)は背中を押され、「そこです、そこです」と気持ち良さそうに目をつむった。

 一日の施術を終えた石原さんは「たまたま自分たちは被害に遭わなかっただけ。施術が心身のケアにつながれば」と真剣なまなざしで語った。 

最終更新:7/18(火) 14:33
時事通信