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日野原重明さん、多彩な顔 「生活習慣病」提唱、90歳でエッセー120万部、指揮者にも挑戦

7/18(火) 15:30配信

産経新聞

 18日に105歳で死去した日野原重明さんは、100歳を超えてもなお精力的に活躍する姿が、生きがいを持って自立して暮らす高齢者の目標となった。また著述や演劇、音楽など文化面でも幅広く活躍。多くの人がその死を悼んだ。

 キリスト教の牧師一家の次男として生まれた日野原さんは医療者として予防医学の重要性を早くから指摘。「成人病」と呼ばれていた脳卒中や心臓病などを「生活習慣の改善により疾病予防につながる」として「習慣病(現生活習慣病)」と呼ぶよう提唱した。

 病院長としては、平成4年に聖路加国際病院の新病棟を建設する際には、一般的な病院よりも広いロビーや礼拝堂併設に尽力。3年後の7年3月に13人が死亡し、約6300人が負傷したオウム真理教による大規模テロ「地下鉄サリン事件」で、ロビーや礼拝堂が緊急応急処置場となり、被害を抑える役割を担った。

 活躍の幅は多岐にわたった。「命の大切さを子供たちに伝えたい」と、ミュージカル「葉っぱのフレディ」の脚本化などを手掛けたのは88歳。その舞台に俳優としても出演し、子供たちと一緒に踊った。

 90歳で出したエッセー「生きかた上手」は、発行120万部を超える大ヒット。やさしい言葉で健康や生きがいなどを語り、柔和な笑顔とともに社会で広く慕われる存在になった。90歳を過ぎて長年の夢の指揮者にも挑戦した。

 社会的活動は100歳前後になっても続き、平成23年の東日本大震災では被災地を繰り返し訪れ、支援活動に関わった。

最終更新:7/18(火) 16:01
産経新聞