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<UAE>カタールにハッキング、偽ニュース工作? 米報道

7/18(火) 9:58配信

毎日新聞

 【ワシントン会川晴之、カイロ篠田航一】米紙ワシントン・ポストは16日、アラブ首長国連邦(UAE)が5月下旬にカタールの国営通信社などにサイバー攻撃をかけ、イラン寄りの立場からサウジアラビアや米国などを批判する偽ニュース配信を工作した可能性があると報道した。米情報当局者の話として伝えた。UAEは、この報道を「事実無根」と反論している。

 UAEやサウジなど4カ国は、この報道をきっかけにカタールと激しく対立、6月5日にカタールと断交した。報道が事実だとすれば、カタールをめぐる事態はさらに複雑化する。

 問題となった報道は5月24日早朝に国営カタール通信が伝えた。カタールのタミム首長が23日の軍関係者を前にした演説で、サウジなどアラブ諸国が敵視するイランとの関係改善などを訴えた内容。カタール通信が運営するユーチューブなどでも同様の内容が伝えられた。

 ポスト紙によると、5月23日にUAE高官らがサイバー攻撃実施を検討したことを米情報当局者が把握しているという。サイバー攻撃の主体がUAEなのか、専門とする業者に外注したかどうかは不明という。

 UAEやサウジは、この報道直後からカタールを激しく批判。断交後の6月22日に、関係修復の条件として衛星放送局アルジャジーラの閉鎖など13項目を突きつけ、カタールがこれを拒否する事態が続いている。

 カタールは、報道直後から「この報道はハッキングされたもの」と主張、米連邦捜査局(FBI)の専門官を呼び事実解明を図っている。一方、UAEのガルガーシュ外務担当国務相は17日、訪問先のロンドンで「(ポスト紙の)報道は、全く事実ではない」と述べ、UAEは関与していないとの立場を強調した。

 米国はカタールに中東最大の空軍基地を置き、イラクやシリアで進める過激派組織「イスラム国」(IS)掃討戦などの出撃基地としている。紛争が長引けば、こうした軍事行動にも影響が出る可能性がある。ティラーソン米国務長官が先週、カタールやサウジを訪問して事態打開を目指す努力を続けているが、解決の糸口が見つからない状況が続いている。

最終更新:7/18(火) 11:18
毎日新聞