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USTR、NAFTA再交渉で貿易赤字削減を最優先課題に

7/18(火) 8:44配信

ロイター

[ワシントン 17日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)は17日、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に向けた交渉目的の概要を議会に通知した。米国の貿易協定では初めて、貿易相手国による通貨操作を阻止する「適切な」条項の導入を求めていく方針を打ち出した。

NAFTAは1994年に発効。再交渉は来月開始の予定。

概要では、NAFTAに加盟するカナダとメキシコに対する米国の貿易赤字削減が交渉の最優先課題に挙げられた。

ライトハイザーUSTR代表は議会に送付した文書で、トランプ政権はカナダとメキシコへ輸出する米国製品へのアクセスを改善することで米貿易赤字の削減を目指すと表明。また、いかなる国も、不公平な競争上の優位性を得るために為替相場を操作すべきでないと強調した。

カナダとメキシコは為替操作国とはみなされていないものの、交渉目的のリストに為替操作が盛り込まれたことで、発効から5年を迎える韓国との自由貿易協定(FTA)見直しなど、今後行われる通商協定交渉のひな型となる可能性がある。

不公平な競争上の優位性に対する不満はここ数年、中国についてしばしば指摘されている。

文書の発表直前、トランプ大統領は米製造業の保護に向け、今後6カ月間でさらなる法的・規制措置を講じる考えを示すとともに、米企業に損害をもたらす貿易協定や慣行を非難した。

ライトハイザー代表はまた、優先目標として、カナダ・メキシコ企業に対する反ダンピング・反補助金措置の適用をおおむね禁じているメカニズムの撤廃を求めていくほか、米国産農産物の対カナダ、メキシコ輸出に対する非関税障壁も除去していく方針。こうした非関税障壁には補助金や不公平な価格構造が含まれるとしている。

さらに、NAFTAの原産地規則についても厳格化を求める姿勢を示した。

代表によると、再交渉は8月16日以降に開始される。

カナダのフリーランド国際貿易相はUSTRの発表について、「国内手続きの一部」と指摘。ただ、カナダ政府に近い関係筋は「驚天動地の内容ではない」との見方を示した。

同筋によると、米国、メキシコ、カナダの当局者らが18日にワシントンで会合を開き、交渉の実務について協議するという。

一方、メキシコ経済省は17日の声明で、「通商や投資の流れが北米の競争力向上に向けた協力や経済統合を強化できるよう、建設的な交渉を達成するために努力する」と表明した。

あるメキシコ政府当局者は、USTRの発表について「懸念していたほど悪い内容ではなかった」とコメントし、米国が報復関税の導入を推し進めていないことを歓迎すると述べた。

米自動車メーカーの団体である全米自動車政策評議会(AAPC)のブラント会長は、交渉目的に規制上の障壁の撤廃と通貨操作に関する条項が含まれたことを歓迎。

米フォード・モーター<F.N>の広報担当は「外国為替の操作は21世紀の貿易障壁だ。われわれはこの最重要な問題が米国のNAFTA交渉の目的に含まれていることを強く支持する」と述べた。

*内容を追加して再送します。

最終更新:7/18(火) 13:52
ロイター