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働き方改革への取り組みはなぜか集団行動、これって本末転倒?

7/19(水) 8:00配信

THE PAGE

 働き方改革への取り組みが各方面で進んでいますが、どういうわけか、一斉休業や一斉時差出勤など、集団行動で問題を解決するというやり方が目立ちます。果たして、一連の施策はうまくいくのでしょうか。

 首都圏では、通勤電車の混雑を緩和するため、約260社が一斉に時差出勤に取り組む「時差Biz(ビズ)」が11日にスタートしました。期間は25日までの14日間です。

 時差Bizは、小池百合子東京都知事が、昨年夏の都知事選で掲げた公約の一つです。小池氏はかつて環境大臣の時代に夏の軽装である「クールビズ」を実施した経験があり、ビズという名前は、クールビズにちなんだものといわれています。各社はフレックスタイムを推進するほか、通勤電車を走らせている鉄道各社も、時差出勤用の列車を増発するといった取り組みを行っています。

 政府もワークライフバランスを推進する目的で「ゆう活」を推奨しています。官庁における早期退庁の促進などが行われましたが、「ゆう活」については、知らないという人も多く、あまり浸透したとは言いがたい状況かもしれません。働き方改革とは直接関係しませんが、消費活性化を狙った「プレミアムフライデー」も似たような枠組みと考えてよいでしょう。毎月最終週の金曜日に午後3時に退社しようという呼びかけで、一部ではキャンペーンも行われました。

 時差Bizがどれだけ普及するのかは何とも言えませんが、いずれにせよ、日本で行われる働き方改革キャンペーンの多くはなぜか集団行動です。民間企業でも、政府の働き方改革を受けて一斉休業を実施するところも増えているという報道もあります。

 しかし、こうした集団行動は、働き方改革の本質を考えると本末転倒であるとの声も出ているようです。多様な働き方が許容されていれば、一斉に休業したり、時差出勤する必要はそもそもありません。こうした集団行動によるキャンペーンが推奨されているということは、多様性のある働き方が認められていないことの裏返しともいえます。

 どのようなやり方であれ、成果を出すための具体的な取り組みが実施されるのは大事なことですが、本質的な部分が改善されなければ、効果は長続きしないと考えられます。多様性のある働き方とはどのようなものなのか、もう一度、原点に立ち返った議論が必要でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/24(月) 6:08
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