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人気ライター・ヨッピー&沖縄WEBメディアがぶっちゃけトーク(ほぼ全文) 「ウケる記事って?」「マネタイズはどうしてる?」 ☆琉球新報Style開設1周年イベント詳報(その2)

7/18(火) 18:15配信

琉球新報

 “確実に数字を取る男” 人気ライターのヨッピーさんを招いたトークイベント「その記事の価値は? WEBメディアのこれまでとこれから ~WEBライターのヨッピー氏と、沖縄WEBメディアの編集者が結集」の(その2)をお届けします。

 (その1)では、第1部のヨッピーさんの講演の一部をお届けしました。

 (その2)では、沖縄で今注目を集める人気WEBメディアの編集者やライターさん5人とヨッピーさんによるWEBメディア対談の詳報をお届けします。

 ご登壇いただいたのは…



ヨッピー



★ヨッピーさん

 フリーライター。関西学院大学卒業後、商社勤務を経てフリーライターに。ウェブメディア「SPOT」編集長。「インターネットで一番数字を持っている」ともいわれる。大阪府出身。 https://travel.spot-app.jp/




やんばるたろう



★DEEokinawaの“やんばるたろう”こと、本田義統さん

 「知れば知るほどラビリンス」をテーマに、沖縄のローカル情報を紹介している。沖縄に移り住んで約18年。新潟県出身。http://www.dee-okinawa.com/




金城 辰一郎



★okinawa.ioの金城辰一郎さん

 デジタルマーケティングエージェンシーとして2016年に同社を設立し、県内企業のウェブ運用を支援している。糸満市出身。http://okinawa.io/




相葉 大樹



★おきなわマグネットの相葉大樹さん

 フリーのクリエイティブディレクター兼編集者として、沖縄移住応援WEBマガジン「おきなわマグネット」を運営している。http://okinawa-mag.net/




伊藤 剛



★OKINAWA CHANNELの伊藤剛さん

 沖縄の女性のライフスタイルを応援するサイト「オキナワチャンネル」の統括ディレクター。沖縄と地元名古屋を行き来している。https://www.okinawachannel.com/




普天間 伊織



★フリーライターの普天間伊織さん

 2000年にライター業を開始。編集プロダクション、出版社、広告代理店勤務を経て、2012年FTプランニングを立ち上げた。舞台制作も手掛ける。https://www.facebook.com/iori.futenma




司会ナガハマ



 第2部の進行は、ナガハマヒロキさんが務めました。

 ★ナガハマヒロキさん…パーソナリティ、ラジオカーリポーター、MC、ライターなどマルチに活動中。浦添市出身、1986年生まれ。

 ツイッターID:@nagahamahiroki
 


テーマ1 コンテンツ制作時に大切にしているポイント
 



司会ナガハマ



コンテンツや記事を制作する時に特に大切にしているポイントは?


 




やんばるたろう



DEE okinawaは編集部の実質3人で回しています。基本的に僕たちはあまり数字を気にしていない。本当に僕らが沖縄でおもしろいと思うことを取り上げています。

多分、数字をとれるポイントはいろいろあるけど、基本的に(ネタの)内容をリスペクトしつつ、僕らがおもしろいと思っていることを突き詰めていく。

最近、僕は沖縄市の電柱が気になっています。電柱の名前をずっと集めているんですが、今70本くらい。ものすごい疲れて(笑)。でもそんなところから、おもしろいことが見つかったりするんですよね。




金城 辰一郎



過去にブログを書いたり、記事を書いたり、企業やメディアのコンサルティングをしてきた実績からすると、コツは3つある。

1つは網羅性。
ヨッピーさんの話にもあったが、ボリュームはあったほうがいい。例えば、検索で「那覇市 沖縄そば」で検索した人に沖縄そばの記事を出すとしたら、その記事だけ読めば那覇市の沖縄そばの情報が全部分かる。

他のいろんな記事読んで情報取るのではなく、その記事だけ読めば全部完結するというくらい。読者の求めている情報を網羅的に提供できるかを気にしています。

2つ目は分かりやすさ。
漢字よりもひらがなを多くする、改行をしっかりするとか、見出しの後には画像をおくとか。
読者がスマホで読むことを想定して、スマホで読みやすく、かつ、難しい言葉をなるべく使わず、平たんな言葉で情報の初心者の人が見ても分かるような書き方は心掛けていますね。

3つ目はタイトルがめちゃくちゃ重要かなと思っています。
検索ボリュームの多いキーワードから逆算して書きましょう。当たり前のことかも知れませんが、読者が気になっているキーワードをタイトルに入れ込む。タイトルは短いより長い方が個人的にはいいのかなと思っています。

Googleだったら32文字くらいまでしか表示されないけど、それを超えちゃうくらいでもいいのかなと。
なるべく、記事を読めばどんなメリットがあるのか、どういった情報が得られるのか分かりやすいタイトルにすべきではないかと考えています。




ヨッピー



さっき言ったとおり、「読んで良かった」と思ってもらうことが一番大事なことだと思っています。「一個乗っける」のを大事にしている。

例えば沖縄だと、「青の洞窟」で書けと言われたら、僕なら多分、朝から晩まで青の洞窟にいてカウンター持って人が来るのをカチカチする。するとピークのグラフができるじゃないですか。この時間帯は空いてるとか混んでるとか…。

全部が全部やってられないとは思うんですよ。ギャラも安いのに…ってなると思うんですけど、最初1000円のギャラで1万円の仕事をしていたらそのうちにギャラが1万円になるし、その1万円のギャラで10万円の仕事をしていたら、10万円になるんです。

先行投資と思って、気合い入れてやっていただくのがいいのかなと思います。




相葉 大樹



おきなわマグネットのポイントは何点かあるんですけれども、1つはライターさんの顔が見えること。移住してもらいたいっていうことが一番の目的なので、最終的には「この人がいるから来たいな」「こういうライターさんがいるから、会いに行ってみたいな」と。人を魅力にしたコンテンツ作成というのが1つです。

もう1つは、ライターが書きたいこと、好きなこと、興味があることを企画段階でネタとしてあげていただきます。「一個入れる」っていう話では、僕らの方では『人志松本のすべらない話』で言う小藪(千豊)さんみたいな…。ネタは些細なことでも、アプローチ、話し方でそれを広げる。ストーリーをつくっていく、構成をつくっていくのを心掛けています。




伊藤 剛



オキナワチャンネルのコンセプトは沖縄女性のライフスタイルを豊かにすること。ターゲットの沖縄女性に喜んでもらいたい、というのがはっきりしているので、その軸をぶらさない企画、内容を最優先、重要視しています。

現在、プロのライターから経験のない方までが記事を書いています。なるべく身近に感じてもらいたいと運営をしています。
細かい部分で言うと、店舗に取材に行く形式の記事が多いのですが、女性目線で女性の言葉で書いてもらう。グルメなら写真のクオリティが大切。写真が一番イメージがつきやすいので、編集、構成の段階でおいしく見えるようにこだわって運営しています。




普天間 伊織



私は県内向けの、県内の人をターゲットにした媒体で書くことが多い。

沖縄は他府県と比べてトレンドが遅れてくる。逆にそれはやりやすいところかなと思っていて…。東京ではやっているものだけど、沖縄ではまだきていないものをいち早く取り上げることを今やろうとしている。
例えば、沖縄には地方アイドルがたくさんいるが、男の子のアイドルがいないので、男の子のアイドルグループを自分で作ってプロデュースしてCMに出したり、動画コンテンツ作ってお店のプロモーションをさせたりするようなこともしています。
今はイケメン俳優のブームがあるので、俳優、女優の卵をそそのかして(笑)、そういうコンテンツを作ったりしています。




司会ナガハマ



 顔とライターの名前が一致するというのはあまりない。ライターとしての自分の見せ方はあるのか。

 




ヨッピー



見せ方というか、見せなきゃいけないと思っています。

「オモコロ」の編集長が言ってて、いい言葉だなと思って積極的にパクっているんですが、「見ている人が増えるとバンジージャンプも飛べる」。バンジージャンプを夜中に、誰も見ていないところで飛ぶやつなんていないでしょう。でも、友だちが横で拍手していると飛ぶかなって。満員の東京ドームで、テレビ中継もあったらどんな臆病者でも飛ばなきゃどうしようもなくなる。自分の顔を出して自分の顔を覚えてもらうのは観客を増やす行為。観客増えるとやれちゃうんです。

見ている人がいるから、期待されているからやんなきゃって、気持ちよくやれるようになる。それがない限り、僕だってしんどいことをしたくない。自分の名前使ってやる仕事じゃなかったら、手間暇かけてやらないなって思うんで。自分にプレッシャーをかけるためにも顔を出してどんどんやっていくのがいいんじゃないかなと思っています。




普天間 伊織



最近はライターにも拡散能力が求められます。インフルエンサーって言葉もある。テレビに出たりメディアに出たりもやっていきたいな思っています。




ヨッピー



顔を覚えてもらうのはすごい大事。情報が集まってくる。新聞社の人とかも絶対真似した方がいい。

新聞に投書するのはちょっと構えません? ちょっと怖いじゃないですか、何となく。気安く声をかけられるのは、相手の顔を知っているから。だから顔を出していると、情報が集まるというサイクルになる。副次的効果も考えたら絶対やった方がいいと思う。




司会ナガハマ



編集者として、ライターの個性を出す意識は

 




相葉 大樹


 

うちは移住メディアなので、ライターは移住者もいれば、地元出身もいれば、移住してくる人もいる。ライターを探すときは、ツイッターとかで移住を漂わす人を常にチェックしています。県内に移住したてのライターさんだと、なかなか県内でつながりがない方もいるので、おきマグで顔を出せる機会を作って、県内の方にもライターさんの顔を覚えてもらうような形を作っています。

あとは、東京で実際にライティングしているライターさんも多い中で、媒体力でPVが(東京のメディアに)負ける。ライターさんが企画作って、媒体力で負けるのはこっちの責任かなと思っている。

編集で言うと、企画の強化。東京以上にいい物をつくらないといけない。県内の地域の情報がネタなので、県内であれば「あるある」で共感を生み出すことはできるけど、それをより県外にアプローチしていくのか、県外とどうコミュニケーションをつくるのかを意識して企画を考えています。




司会ナガハマ



WEBは書いて目に届くまでが重要な行程。“刺せる”ことが必要。
記事を書いて届けるまでで意識していることは。

 




やんばるたろう



沖縄のWEBメディアって、基本的に同じような内容が多いので、僕らはそんなことを出さない。




司会ナガハマ



ネタが枯渇することはないか?


 




やんばるたろう



DEE okinawaは沖縄の深いところをやろうというメディアなので、沖縄に対していろいろ情報を集めるのと、文献をあたるようにしている。深く勉強している。

例えば電柱の話なら、沖縄市はショッピングセンター構想があったらしくって。昔すごいショッピングセンターを造ろうとしたけど、うまくいかなかった。それから沖縄市うまくいかなくなったんじゃないかって。そういうところも調べる。

記事は掛け合わせだが、掛け合わせだけじゃなくて、素材の深さも。沖縄って素材がありはするが、じゃあ、全国の素材と沖縄の素材ならどっちが多いかというと、もちろん、全国の素材が多いわけで沖縄の素材は限られている。その中でいかに深く掘り下げられるのかは、いろいろ考えている。




金城 辰一郎



インターネット系テクノロジー系の記事を書くときには、僕自身がツイッターとか、フェイスブックとかインスタグラムをよく見ている。新しいサービス、トレンド、今だったらバリューというサービス、ブロックチェーンとかビットコインを使ったサービスが話題になっている。

「どんな仕組みか?」「おもしろそう」と思って、自分がもっと知りたいと思ったらそれが記事なる。分からないから深掘りするわけで。調べて終わるのではなく、アウトプットしている。
自分の知的好奇心を満たしながら同時に記事にしていくと、読まれる割合が高いなというのが経験上ありますね。自分で気になって調べることが1つの着想です。

沖縄を切り口とした記事やメディアだと、インスタグラムでフォロワー数の多い人とか、きれいな女性をフォローしたりするんですが(笑)、そういった人たちが行っている店、話題になっている動画とか、写真とか。それをフックとしたコンテンツを作ろうかなとか。自分が好きなことを見ていて、そこからネタが生まれることが多いです。




ヨッピー



僕はネタ切れに困ったことなくて、道ばたに落ちている物を拾っているだけなので。500円しか落ちていない日もあれば、1万円落ちている日もある。500円しか落ちていない日は仕方ないからそれでやろうと思うんで、全くなくて困ることはないです。さっき僕が(講演で)言ったやつをパクれば皆さんも困らなくなります。




相葉 大樹



一時期悩んでいたのが、ネタを考えるとDEEさんがやっているというパターンなんです(会場笑い)。DEEさんがやらないネタなんだろう?って考えたら、ないんですよ。更新数でいうと抜群に多いので、ネタは仕方ない。なので切り口でどうアプローチしていくか考えています。

僕はもともと、編集以外にもWEB制作や広告制作のディレクションなどもしているので、沖縄県内北から南まで行政などに行ったりもします。そこでヒアリングしながらネタを集めたり。企画のネタ出しは、僕は30分で50個とか書き出してリスト化しておきます。切り口は東京のメディアさん。それこそ「オモコロ」さんなどを含めてアプローチを研究して…。ライターさんがこういうネタを出してきたときには、こういう切り口で構成を考えていく、というような勉強はしています。




司会ナガハマ



確かにDEEさんが踏み荒らしている感じはありますよね(笑)

 




伊藤 剛



基本的に編集長がいて、各ライターがネタ出しをしている。女性はアンテナ張っているので、新しいお店の情報を持っていたり、こんなことを女性に伝えたいというのが常にあるような感覚なので、ネタには困っていない。女性は常に「こういうことを伝えたい」という思いが強いと感じます。




普天間 伊織



私も新しいものに敏感でいたいなと思っています。ネタに関しては毎晩飲みに行くくらい。情報収集です。



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琉球新報社

最終更新:7/18(火) 18:15
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