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<日野原さん死去>「自然体の生」まっとう 延命措置を拒否

7/18(火) 18:51配信

毎日新聞

 「栄養を直接胃や腸に届ける経管栄養を提案したが、明確に『やらない』とおっしゃった」。日野原重明・聖路加国際病院名誉院長の死去を受け、18日に記者会見を開いた同病院の福井次矢院長は、日野原さんが延命措置を拒んだことを明らかにした。日野原さんは最後まで「自然体の生」をまっとうした。

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 福井院長は日野原さんの主治医も務めた。日野原さんは近年、転倒や発熱などで短期的な入院を繰り返していたが、3月の入院では消化器系統の機能が一段と低下。そのため福井院長が直接消化器に栄養を届ける経管栄養や胃に管を通す胃ろうを提案した。

 日野原さんはこれを拒み、自宅での療養を希望した。自宅に戻った後は、とろみを付けた食事や水を口から取りながら生活を続けた。経管栄養を拒否した理由について福井院長は「人工的で、自然な人生の終え方ではないと考えていたのではないか」と推し量る。

 今月14日に言葉を介した意思の疎通が困難になった。17日に福井院長が耳元で「何かつらいことはありませんか」と尋ねると、強く顔を横に振ったという。「日野原先生は常々『死は生き方の最後の挑戦』『命に感謝して死んでいけたらどんなにいいだろう』と話していた。望ましい人の生き方を実践して生を終えたのではないか」。福井院長は振り返った。

 福井院長には「あと10年は生きたい」と話しており、米国にある医師養成課程「メディカルスクール」の日本での実現を夢見ていたという。

最終更新:7/18(火) 19:37
毎日新聞