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民生委員制度100周年 天皇、皇后両陛下もご出席し1万人の式典

7/18(火) 14:21配信

福祉新聞

 民生委員制度の創設100周年を記念する全国民生委員児童委員大会が9・10日に都内で開かれた。厚生労働省、全国社会福祉協議会など主催。9日に東京ビッグサイトで挙行された式典には天皇、皇后両陛下がご出席された。全国で活動する民生児童委員ら約1万人が出席し、大会宣言を採択。先達の思いやこれまで果たしてきた役割を振り返るとともに、次の100年に向けて新たな一歩を踏み出した。

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 式典は寺田晃弘・都民生児童委員連合会長の開会宣言で始まり、参加者全員で民生児童委員物故者へ黙とうをささげた後、民生児童委員信条を朗読した。

 式辞では得能金市・全国民生委員児童委員連合会長が「100年にわたる先達の数えきれない努力により、人々の信頼を得て我が国の社会にしっかりと根付いてきた」と回顧。

 また、今後の活動に関して「活動強化方策」をまとめ、新しいスローガンが「支えあう 住みよい社会 地域から」に決まったことを報告し、「地域に根ざすことを改めて心に刻み、先達の情熱を胸に、よき隣人として人々に寄り添う姿勢を今後も守り続けていくことが、民生児童委員への信頼と期待に応えることにつながる。誰もが笑顔で、安全に、安心して暮らせる地域づくりにこれまで以上に邁まい進していく」と語った。

 主催者としてあいさつした塩崎恭久・厚生労働大臣は「我が国の社会福祉が今日あるのは民生児童委員のご尽力のたまもの。政府では地域共生社会の実現を目指しており、住民の最も身近な存在で、地域のことに精通し、行政とのかけ橋でもある民生児童委員への期待は大きい。地域づくりのリーダーとして、なお一層住民の立場に立った活動に尽くしてほしい」とした。

 斎藤十朗・全社協会長は「いつの時代も民生児童委員は強い使命感、情熱をもって人々の支えとなり社会福祉の充実に取り組んできた。社協はこれまでも常に車の両輪として力を合わせ、福祉のまちづくりに取り組んできた。今後もさらに強く手を携え、地域共生社会実現の中心的担い手となっていきたい」と述べた。

 小池百合子・都知事は「民生児童委員の地道で献身的な活動は地域福祉行政を担う私どもにとって大きな力。これだけの活動を無報酬で行い、まさにボランティアの原型であり、他の模範となるものだ」と話した。

 式典では厚生労働大臣特別表彰を167人が受けたほか、全民児連会長表彰として優良民生委員児童委員協議会表彰が74カ所に、永年勤続単位民児協会長表彰が36人にそれぞれ贈られた。

 最後に青山やすし(漢字は人偏に八、月)・都社協会長の閉会の辞で幕を閉じた。

 大会宣言では(1)民生児童委員信条を胸に常に住民の立場に立った活動(2)地域共生社会の実現に向けて地域のつながり、地域の力を高める活動(3)幅広い関係者、関係機関との連携・協働(4)子育てを応援する地域づくり(5)住民のより身近な存在となるよう周知活動--に取り組んでいく決意を確認した。

 100周年を記念した新スローガンは、全国から4600以上あった応募の中から大阪市鶴見区民児協の提案が選ばれた。今後さまざまな機会にスローガンを掲載し普及を図っていく。

 民生委員制度は貧困者を救うため、大正6年に岡山県の笠井信一知事によって誕生した済世顧問制度に始まり、翌年、大阪府の林市蔵知事により創設された方面委員制度で全国に広まった。

最終更新:7/18(火) 14:21
福祉新聞