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《ブラジル》大規模飛行機事故から10年経過=関係者無罪判決に不満の遺族

7/18(火) 6:48配信

ニッケイ新聞

(ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」18日付)




 7月17日、199人の犠牲者を出したサンパウロ市コンゴーニャス空港でのTAM機事故から10年が過ぎたが、未だに誰も事故の責任を問われていないと16、17日付現地各紙・サイトが報じた。


 2007年7月17日、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市からサンパウロ市に向けて飛行していたTAM3054便は、コンゴーニャス空港の滑走路で停止しきれず、近接の大通りに飛び出して、TAM社の建物に衝突。機体は炎上し、機内にいた187人全員と、地上にいた12人が死亡した。

 調査では速度調整用のレバー二つの位置がずれていた事が判明し、事故原因はパイロット2人の操作が適切ではなかったからと結論付けられた。

 2011年に検察は、当時のTAM社飛行機保安部長マルコ・アウレリオ氏と、同社航空オペレーション部門を指揮していたアルベルト・ファジェルマン副社長、民間航空監督庁(ANAC)ディレクターだったデニージ・アブレウ氏の3人を起訴した。

 しかし、3年後の14年には当の検察がファジェルマン氏を有罪とする証拠は不十分として同氏の無罪を求めた。

 検察は、アウレリオ氏は、事故当時のコンゴーニャス空港は雨のため滑走路が濡れていて、摩擦力が弱まっていたことを知りながら、他の空港に着陸させなかったとし、またアブレウ氏は、同空港の滑走路使用許可を出した事が不適切だったとして、両者に禁固24年を求刑したが、2015年の一審判決では3人とも無罪だった。

 全員無罪の判決は、今年6月の控訴審判決でも保たれた。大半の遺族は判決に納得できず、断固、上告すべしとの声を挙げている。

最終更新:7/18(火) 6:48
ニッケイ新聞