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被災と死亡の関係に明確な線引きがなく…「災害弔慰金」審査現場の厳しい実態

7/18(火) 17:17配信

AbemaTIMES

 東日本大震災や熊本地震に関する報道で度々目にする「災害関連死(震災関連死)」。実は、被災し亡くなった方の遺族に対する「災害弔慰金」の支給を自治体が決定したときに初めて、公的に「災害関連死」と認められることになっている。

 今月、九州を襲った豪雨も支給の対象となる「災害弔慰金」だが、その支給基準は曖昧で、明確に理由を示されないまま不支給の判定が下る場合もり、被災地でしばしば問題となっているという。

 17日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、実際に自治体で審査に当たった経験や、反対に遺族側の立場から自治体に改善を要求した経験を持つ在間文康弁護士に話を聞いた。

■因果関係があると言えるかどうかの判断が難しい

 在間弁護士によると、災害弔慰金の費用負担は国が2分の1、都道府県・市町村が4分の1ずつとなっている。

 「もともと被災された方々に国費を投入することに対しては非常に根強い反対論もあった。ただ、“お見舞金“という名目であれば比較的出しやすいということで生まれた側面がある」。

 災害弔慰金の支給が決定されるまでのプロセスはどのようなものなのだろうか。一つの市町村において5世帯以上の住居が失われるような災害が起きた場合や、同じ県内に災害救助法による救助が行われた市町村があった自然災害での被災者が対象となる。

 そのうち「災害関連死」の疑いがある人について自治体が設置した審査会で判定が行われ、支給が決定した場合、生計を維持していた人で500万円、その他は250万円が遺族に支給される。ここでの「遺族」は亡くなった人の配偶者、子、父母などを指す。

 在間弁護士は「審査会の中には医師や弁護士であったり、研究者など専門家が入って、一件一件を具体的に見ながら、全員が納得するまで徹底的に話す」という。しかし、審査会で意見が割れてしまうこともしばしばだという。「被災との関係との明確な線引きがなく、人によっていろいろな要素が出てくる。その中で因果関係があると言えるかどうか、なかなか難しい」。“1市町村において5世帯以上の住居が失われるような災害“という基準が本当に妥当なのかどうかも、議論の余地があるようだ。

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最終更新:7/18(火) 17:17
AbemaTIMES