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昼のMVNOは全て0~1Mbps台に 「格安SIM」17サービスの実効速度を比較(ドコモ回線6月編)

7/19(水) 16:49配信

ITmedia Mobile

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大225Mbps」「下り最大375Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

【昼の通信速度】

 そこで、各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介。今回は2017年6月編として、ドコモ系MVNOの通信速度をレポートしたい。au系MVNOとY!mobileについても同時に調査したので、別途記事を掲載する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の20サービス。

・IIJmio
・OCN モバイル ONE
・BIGLOBE SIM
・b-mobile(おかわりSIM)
・LINEモバイル
・楽天モバイル
・NifMo
・ロケットモバイル
・FREETEL SIM
・DMM mobile
・U-mobile LTE使い放題
・mineo(Dプラン)
・DTI SIM
・0 SIM
・イオンモバイル
・エキサイトモバイル
・nuroモバイル
・ドコモ(mopera U)

 本家ドコモのサービスであるmopera Uを除くと、MVNOのサービスは計17となる。いずれのSIMもLTEの高速通信に対応したものを使っている。au系MVNOやY!mobileについても同時に調査したので、別途記事を掲載する。

 なお、一部サービスについてはYouTubeの視聴テストを別途行い記事化している。合わせて参考にしてほしい。

 調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 3×4台
・計測アプリ:RBB SPEEDTEST
・計測日時:6月27日(水)12時18分~、18時15分~、6月28日(木)9時56分~
・計測場所:アイティメディア社内(東京都千代田区紀尾井町)
・計測回数:下りと上り3回ずつ(平均値を掲載)

 通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定としている。同時に使えるスマホは4台のみなので、全サービスを同時に測定しているわけではない。各サービスの測定開時刻は、テスト結果の表を確認してほしい。記事で明記している速度結果は特記がないものを除き、3回の平均値。

 なお、6月からZenFone 3をAndroid 7.0にバージョンアップした上で測定している。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●午前:ドコモ本家を超えた3つのサービス

 まずは6月28日9時56分~の測定結果をお伝えする。

 この時間帯は昼や夕方に比べて帯域がすいていることもあり、下り速度が高いサービスが多い傾向にある。それでも今回は同じく社内で計測した3月と比べると、やや控えめな結果。本家ドコモの「mopera U」は下りが10.75Mbpsで、「エキサイトモバイル」の15.86Mbps、「DMM mobile」の13.43Mbps、「イオンモバイル」の11.45Mbpsがこれを上回った。ちなみに、エキサイトモバイルは3月も15.87Mbpsと好調だった。

 一方、「ロケットモバイル」は1.4Mbpsと苦戦。最も低かったのは「0 SIM」の0.48Mbpsだった。比較的すいている時間帯で0Mbpsというのはちょっとつらい。

 上り速度はどのサービスも1~3Mbps台で、大きな差は出なかった。その中でも最も速かったのが「NifMo」の3.8Mbpsだった。

●昼:LINEモバイルがついに0Mbps台にダウン

 続いて、ランチタイム(12時15分~)の結果を見ていこう。アイティメディアが入っている紀尾井町ビルには多くの企業が集まっており、12時台は昼休みということで、トラフィックが一気に混雑する。

 今回もMVNOサービスはほとんどが下り0Mbps台と苦戦し、mopera Uでさえ3.94Mbpsまで落ちている。MVNOの中で最も速かったのが「FREETEL SIM」の1.31Mbpsで、次いで「楽天モバイル」の1.24Mbpsが続く。MVNOで1Mbps以上出たのはこれら2サービスのみで、あとは軒並み0Mbps台だった。

 「LINEモバイル」は昼でも比較的速く、過去には数Mbps出たこともあったが、今回はついに0Mbps台にダウンしてしまった。ユーザー増の影響もあるかと思うが、今後の改善に期待したい。

 0 SIMは0.1Mbpsも出ないという散々な結果に。スピードテストで計測する際、3回目はエラーで測定できなかったので、今回は2回の平均値を出している。また、NifMoも0 SIMとほぼ同じ、0.04Mbpsという厳しい結果だった。

 上りは0~3Mbps台でまとまっており、「OCN モバイル ONE」の3.83Mbpsが最速だった。

●夕方:FREETELとLINEモバイルが好調

 退勤時間と重なることが多い18時台の結果も見ていこう。午前中よりも通信が混雑しているためか、まずまず速いところと、極端に遅いところに分かれた。

 下りが最も速かったのがmopera Uの8.26Mbpsで、MNO(キャリア)の面目躍如といったところ。MVNOで速かったのが、6.42MbpsのLINEモバイルと6.07MbpsのFREETEL SIM。ともに6Mbps台で、まずまずの速度といえる。以降は4.07Mbpsの「DTI SIM」、3.15Mbpsの「b-mobile(おかわりSIM)」、2.36Mbpsの「エキサイトモバイル」が続く。他は2Mbps未満という低調な結果になった。

 上りは1~3Mbps台でここでも大きな差は見られなかった。最も速かったのはロケットモバイルの3.64Mbpsだった。

●ずばぬけて速いサービスがなかった

 今回、ドコモ回線を使ったサービスでずばぬけて速いものはなく、本家ドコモ(mopera U)でさえ、下りの最速が午前の10.75Mbpsだった。

 昼のMVNOは、軒並み下り0~1Mbps台に落ちた。特にこれまで昼もある程度速度が出ていたLINEモバイルがついに0Mbps台までダウンしたのが印象的だった。「LINEモバイルは速度が速い」という評判を受けてユーザーが増えた影響もあったのかもしれない。回線の増強は、ユーザーがどれぐらい増えるかを見越した上で行う必要があるので、MVNOにとっては難しいかじ取りを求められているといえる。

 午前のみだが、下り10Mbpsを超えたのはDMM mobile、イオンモバイル、エキサイトモバイルの3つだけ。ユーザーが密集しやすいオフィスビルで計測したのも影響しているのだろうが、夕方に0~1Mbps台のサービスが多かったのはちょっと残念だった。サービスによっては、昼だけではなく夕方も注意した方が良さそうだ。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……午前は快適、昼の下りは苦手
・OCN モバイル ONE……昼と下りが苦戦、上りが得意
・BIGLOBE SIM……昼の下りが苦手
・b-mobile(おかわりSIM)……午前と夕方はまずます、昼の下りが苦手
・LINEモバイル……昼が苦手になったが、夕方は優秀
・楽天モバイル……昼と夕方がやや苦手
・NifMo……昼の下りがかなり苦手
・ロケットモバイル……全般的に低調
・FREETEL SIM……全体的に優秀だが、昼はやや苦手
・DMM mobile……午前は速いが昼と夕方の下りが苦手
・U-mobile LTE使い放題……昼と夕方の下りが苦手
・mineo(Dプラン)……昼と夕方の下りが苦手
・0 SIM……どの時間帯も厳しい
・DTI SIM……昼の下りが苦手、午前と夕方は優秀
・イオンモバイル……午前の下りが速い
・エキサイトモバイル……午前の下りが得意
・nuroモバイル……昼と夕方の下りが苦手
・ドコモ(mopera U)……どの時間帯も高速

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

最終更新:7/19(水) 16:49
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