ここから本文です

消防車「カンカン」の意味 サイレンとはどう使い分けられているのか?

7/19(水) 6:20配信

乗りものニュース

「ウーウー」はパトカーと同じ?

 消防車の出動時、「ウーウー」というサイレンと、「カンカン」という鐘のような音の両方が聞こえる場合があります。

【表】緊急車両のサイレン音、どれほど大きい?

 サイレンはパトカーなどでも聞きますが、「カンカン」にはどのような意味があるのでしょうか。緊急車両向けのサイレンや回転灯などを製造・販売するパトライト(大阪市中央区)に聞きました。

――消防車が鳴らす「カンカン」は何という名称で、サイレンとは役割がどう違うのでしょうか?

 カンカン音は「警鐘」といい、火災での出動の際にサイレンと同時に鳴らします。このときの警鐘は「3点鐘」といって、「カン、カン、カン」と3回ずつ鳴らすものです。鎮火して署に帰る際はサイレンを鳴らさず、「カン、カン」と2回ずつ「2点鐘」の警鐘のみで走ります。また、交通事故や災害救助など火災以外の出動時はサイレンのみ鳴らします。

 たとえば山火事などが起き、パトカーや救急車、消防車など多くの緊急車両が出動すると、サイレンだらけになってしまいます。警鐘には、そのようなときに「消防車が来た」と伝える役割もあります。

消防車の「カンカン」は、火の見やぐらの鐘と同じもの?

――サイレンと警鐘の使い方は法律で決められているのでしょうか?

 はい。サイレンは緊急車両が鳴らす音として道路運送車両法で、警鐘は(クルマに限らず)「消防信号」として消防法でそれぞれ規定されています。この消防信号はもともと、火の見やぐらに取り付けられた鐘などと同じく、火災の発生を地域住民や消防団に知らせるものです。

――サイレンと警鐘が併用されるようになったのはいつごろからで、なぜそうなったのでしょうか?

 詳しくは分かりませんが、消防法の規定が出来たのが1958(昭和33)年ごろですので、この時期と推測されます。しかし、警鐘もサイレンも、手回し式のものはかなり昔からあったので、運用自体がいつ、どこから始まったものかは不明です。警鐘の鳴らし方については、もしかすると江戸時代までさかのぼるかもしれません。

※ ※ ※

 なお、サイレンや警鐘の音色についての決まりはないとのこと。このためパトライトの消防車向けサイレンアンプには、交差点進入時や渋滞通過時の安全確保を目的として、階調を変化させたり、和音を重ねたりした独自開発のサイレン音を鳴らせるものがあるそうです。

 ちなみに、緊急車両のサイレン音は非常に大きく、道路運送車両法では「車両の前方20m、高さ1mの位置において90dB(デシベル)以上120dB以下であること」とされており、話し声がほどんど聞こえなくなるレベルだといいます。また、一般人が公道や公道に近い場所で鳴らすことは禁止されているそうです。

乗りものニュース編集部

Yahoo!ニュースからのお知らせ