ここから本文です

精神科病院で身体拘束の男性が急死 遺族の批判に海外メディアも注目

7/19(水) 17:15配信

BuzzFeed Japan

日本で英語教師として働いていたニュージーランド人のケリー・サベジさん(27)が神奈川県の精神科病院で入院中に心肺停止し、急死した。病院側の不適切な身体拘束が原因だったのではないかとして、サベジさんの遺族は19日、東京で記者会見を開き真相解明を訴えた。【山光瑛美、朽木誠一郎 / BuzzFeed Japan】

この日、母親のマーサ・サベジさんやサベジさんの兄、精神科医療の身体拘束について詳しい杏林大保健学部教授、長谷川利夫さんらが会見に出席。マーサさんらは、「ケリーが経験した悲劇は二度と起こってはならない」「日本に身体拘束をやめてほしい」と求めた。

入院直後から足、腰、手首を拘束

遺族らによると、ニュージーランドにいる2010年から精神病と診断されて服薬を続けていたサベジさんは、2015年8月、鹿児島県志布志市の小中学校で外国語指導助手として英語を教えるために来日した。

その頃から副作用を避けるために服薬が不規則になり、2017年3月には薬を飲むのが途絶えて、症状が再発。4月からは横浜市の兄の自宅で暮らしていたが、4月30日、自宅で暴れるなどしたため、神奈川県大和市の精神科病院「大和病院」に強制的に入院させる措置入院が決まった。

同院で躁うつ病(双極性障害)と診断された。入院直後から、外から鍵がかかる閉鎖病棟の個室に入院し、足、腰、手首を拘束されてベッドに寝かされたという。その後も足腰はほぼベッドに拘束されたままで過ごしていたといい、5月10日、心肺停止状態になっているのを、看護師に発見された。

心臓マッサージを受けながら近くの大和市立病院に救急搬送され、一旦、心臓は動き始めたが、呼吸と意識は戻らないまま、1週間後の17日、低酸素脳症で死亡した。解剖の結果、脳死状態となっており、重度の誤嚥性肺炎も確認された。

遺族によると、病理解剖の結果、大和市立病院の主治医は、「心肺停止になった原因は見つけられなかった」とした上で、心臓に明らかな異常がなかったことから、「消去法から考えられるのは、深部静脈血栓による肺塞栓か薬の副作用ではないか」と遺族に告げたという。

深部静脈血栓症は、エコノミークラス症候群とも呼ばれ、長時間足を動かさずにいることで、足の深部にある静脈に血栓(血の塊)ができること。血栓がちぎれて血液の流れで移動し肺の血管を塞ぐ肺塞栓を起こすと、死に至る可能性もある。

1/3ページ

最終更新:7/19(水) 18:47
BuzzFeed Japan