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<高校野球>自分の夢断念…仲間の夢追う 大宮東で球児が下した決断

7/19(水) 10:30配信

埼玉新聞

 (第99回全国高校野球選手権埼玉大会)

 昨秋までレギュラー争いをしていた選手が、チームのために自らの夢を断念した。チームを統括するマネジャー「主務」となった大宮東の岩城凱士(かつし)さん。「自分を犠牲にしてでも、甲子園のために仲間を支える」と語る。チームメイトはこの思いを胸に、一丸となって聖地を目指す。

 岩城さんは小学4年で野球を始め、三塁手や遊撃手を務めていた。越谷西中時代には軟式野球部に所属。俊足の右投げ左打ちの好打者で守備力もあり、市内の選抜チームにも選ばれた。

 「甲子園経験のある強豪校で、聖地を目指したかった」。大宮東に入学後、必死に練習した。河西竜太監督も「一生懸命でリーダーシップもある選手。レギュラーになれる」と評価、昨秋の県大会ではメンバー入りを果たした。

 秋の大会は躍進が期待されたが、チームは一体感を欠き、3回戦で敗退する。チームを立ち直らせるため、河西監督は大会後、当時は不在だった「主務」のなり手を募った。

 岩城さんもチーム内の規律の乱れを感じていた。「強くなるにはまとめ役が必要」。主務への就任を考え始める。ただ、主務になることは選手を諦めることでもあり、悩んだという。それでも「チームを支え、甲子園を目指す」と決心し、河西監督に申し出た。

 「岩城にチームのまとめ役をと思っていたが、主務までは」と驚いたという河西監督。思いを受け止め、主務への転向を認めた上で、選手たちに「岩城のために頑張ろう」と呼び掛けた。

 岩城さんは主務として、チームの練習工程の管理や、時間厳守などといった生活態度の指導を行う。「最初は嫌がられたが、徐々にチームの足並みがそろってきた」と振り返る。成果は今春の大会で表れた。16強に進み、今大会のシード権を獲得する。

 チームは18日の志木戦に勝ち、5回戦に進出した。岩城さんも記録員としてベンチ入りし、仲間を鼓舞した。主将の緒方康貴選手、エースの菅原隆史投手は「岩城のためにも甲子園へ」と口をそろえる。「自分の決断が良い結果につながるよう、まだまだチームを支えたい」。岩城さんは力強く語った。

最終更新:7/19(水) 10:30
埼玉新聞

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