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往年の映画スター尾上松之助「里帰り」 8月に岡山で上映説明会

7/19(水) 22:40配信

山陽新聞デジタル

 日本映画草創期のスターで「目玉の松ちゃん」の愛称で親しまれた岡山市出身の尾上松之助(1875~1926年)が出演する無声映画などの上映説明会が8月4~6日、岡山県立図書館(同市北区丸の内)のデジタル情報シアターで開かれる。1897(明治30)年に日本で初めて映画が上映され今年で120年になるのを記念し、尾上松之助遺品保存会(京都市)が“里帰り上映”を企画した。

 上映作品は、出陣前の楠公(楠木正成)が息子の正行(まさつら)に今生の別れを告げる場面を描いた「楠公決別」(国重要文化財)、松之助が大石内蔵助ら3役を演じる「忠臣蔵」、「尾上松之助葬儀実況」、おもちゃ映画ミュージアム(京都市)が阪東妻三郎らの太刀さばきシーンをつないだ「ちゃんばら時代」の4本。病院などへの慰問活動をした松之助への感謝状、岡山市・後楽園でのロケ写真などの展示もある。

 4日は午後2時から開会式を行い、県郷土文化財団会員らに公開する。一般向けの5、6日はそれぞれ午前10時半と午後2時半の開演で、5日は「楠公決別」「葬儀実況」「ちゃんばら時代」、6日は「忠臣蔵」「葬儀実況」「ちゃんばら時代」を上映する。各回先着82人で入場無料。

 会場で映画の場面や松之助について解説する同保存会代表の松野吉孝さん(65)=京都市=は「日本映画の礎を築き、福祉にも力を注いだ松之助の存在を岡山の広い世代の人に知ってほしい」と呼び掛けている。

 尾上松之助(おのえ・まつのすけ) 本名は中村鶴三。現在の岡山市中区西中島町に生まれた。旅回りの歌舞伎役者として巡業中、日本映画の父といわれる牧野省三監督に見いだされ、映画俳優に転身。ぎょろりとした目で見えを切るポーズから「目玉の松ちゃん」と呼ばれた。主演作は千本以上で「日本最初の映画スター」とされる。