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古里三春に顕彰碑建立 「福島県ハワイ移民の父」故勝沼富造氏

7/20(木) 14:02配信

福島民報

 福島県の三春町国際交流協会は「福島県ハワイ移民の父」として知られ、多くの功績を残した同町出身の故勝沼富造氏(1863〈文久3〉年~1950〈昭和25〉年)の足跡を伝える顕彰碑を町内に建立した。21日に米ハワイから勝沼氏の孫らを招いて除幕式を行う。建立を契機に移民三、四世と町民との交流促進など国際親善・交流を一層活発に進める。
 顕彰碑は町内にある国際交流館「ライスレイクの家」敷地内に設けた。高さ約1メートルの黒御影石製で、勝沼氏の肖像写真と功績を日本語と英語で刻んでいる。勝沼氏は1889(明治22)年に渡米。初めて日本人として米国市民権を獲得した後、ハワイに渡った。獣医を務める傍ら、「ハワイ王国移民官」として福島県からの移民受け入れに力を注いだ。
 渡米後も郷里をたびたび訪れた。昭和初期には三春藩の柔術指南だった父直親氏の記念碑完成を祝う除幕式に臨み、有志と収まった写真が町内に残っている。
 21日の顕彰碑の除幕式には勝沼氏の孫トーマス・カツヌマさんとその家族、ホノルル県人会員、鈴木義孝町長ら合わせて40人以上が出席し、セレモニーや交流会で親睦を深める。
 町内に移民の功労者の功績や足跡をたどる場所はほとんどなかった。ハワイでは日系移民が三世や四世の世代となっている。協会によると、三世や四世から自らのルーツをたどりたい-と来町を希望する声が寄せられている。このため協会は協会創立30周年記念事業の一環で顕彰碑を整備して移民の父の名を次代につなぐことにした。
 町内に残っているゆかりの地やエピソードなども発掘して記録し、発信していく。勝沼氏の両親の実家があるいわき市内の市民団体と協力して共同で事業を実施することも想定している。石川直子町国際交流協会理事長(61)は「古里の偉人の歴史をたどりながらハワイとの交流をさらに発展させたい」と意気込んでいる。
 町とハワイとの相互交流は2012(平成24)年に始まった。町内で開かれた町とハワイとのつながりを学ぶ講演会がきっかけだった。以来、和太鼓の演奏や盆踊りによる文化交流やマウイ群島知事らが町を訪れるなど活発に行き来している。

福島民報社

最終更新:7/20(木) 17:41
福島民報