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2018年からの導入が決定的。批判が集まる”ハロ”を、GPDAは”安全”を理由に支持

7/20(木) 19:38配信

motorsport.com 日本版

 安全面を理由に、FIAがハロを推し進めるという決定は、ソーシャルメディアを中心に反発の意見が相次いでいる。水曜日に行われたF1ストラテジーグループの会合で、このFIAの決定を完全に支持したのは、わずか1チームだけであったと言われている。

【ギャラリー】視界が悪く、導入が見送られることになった”シールド”。ベッテルがイギリスGPで初トライ

 ハロを搭載した来季のマシンの見た目がどうなるのか、多くのファンやコメンテータが不安を訴えている。このデバイスについては、複数のドライバーやチームも、視覚的な理由で不満を述べていた。

 元F1ドライバーで、現在はテレビの解説者を務めるマーティン・ブランドルは、このハロについて単純に”醜い”とツイートした。

「今週は良い週ではないね。そして今、私はハロが2018年に承認されたのを知った。重量の増加と共にね。単純に醜い」

 ハロに対して、批判的の意見が多いのは、FIAも理解している。しかし、イギリスGPのフリー走行1回目で、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが担当した”シールド”初の実走テストが不調に終わったことで、ハロの導入をもはや遅らせることはできないと感じたのだ。

GPDAはハロ導入を支持

 FIAにとって重要な課題のひとつは、ハロを導入することで避けることができたはずの負傷もしくは死亡を伴う事故が起きた場合、法的な影響を及ぼす可能性があるということだ。そのためFIAは、安全上の理由から、チームが拒否権を発動するのを封じ、来季マシンにハロを搭載することを義務付けようとしている。

 GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション)は、ハロは視覚的には完璧な解決策ではないとしつつも、安全性が担保されることで、F1の素晴らしさが失われることはないとして、これを受け入れる方向だ。また、マシンの安全性が高まれば、ドライバーたちはより限界に近づくことができるとも示唆している。

 GPDAのアレックス・ブルツ会長は、ハロの外見については議論の余地が残されているものの、安全性を向上させるためであれば、FIAの意向を常に支持すると語る。

「頭部保護装置の導入に関しては、これまでの多々述べられてきた通り、私たちドライバーの安全に関するFIAの立場を尊重し、レースをより安全にするためのサポートを継続的に行っていく」

 ブルツはmotorsport.comに対してそう語った。

「この数十年、スピードが増し、その分ラップタイムも向上した。この究極のレースにおける”探求”は、安全性が増すことでようやく可能になる。これと同様に、我々はこのスポーツの人気が高まっているのを見てきた」

「F1は危険にさらされることなく、安全性を絶えず向上させ、パフォーマンスを上げていくモデルだ。ハロは誰にとっても、外見的には満足できるものではないかもしれない。しかし我々ドライバーにとっては、できる限りハードにプッシュできるようにするものだ。それが、F1の成長と人気を維持する鍵となるんだ」

 ハロが採用された理由のうちのひとつには、来季マシンの重量制限が引き上げられるということがある。GPDAは、体重の重いドライバーが不利にならないよう、これを要求したと言われている。そのためか、GPDAはハロの議論に関与しなくなっており、昨年末以降は、FIAがどうするかを判断するだけだった。

Jonathan Noble