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「防衛相が辞めて済むような話ではない」 「日報問題」端緒のジャーナリスト指摘

7/20(木) 5:30配信

カナロコ by 神奈川新聞

 現職の防衛相が関与する組織的隠蔽(いんぺい)が疑われる事態に発展した南スーダン日報問題。その発端となる「日報」の情報公開を求めたジャーナリストの布施祐仁さん(40)=横浜市泉区=は「事の本質は、政治家が自衛隊を統制する『文民統制』を破綻させる深刻な問題。単に稲田朋美防衛相が辞めて済むような話ではない。国会で徹底的な調査・検証が必要だ」と指摘している。

 陸上自衛隊内部の日報データの保管が明らかになった3月15日以降、稲田防衛相は国会で「報告されなかった」と答弁。同17日には「防衛省・自衛隊に隠蔽体質があったとすれば私の責任で改善したい」と語り、特別防衛監察の実施を指示した。

 だがこの時点で稲田防衛相自身が陸自内部にデータが存在し、しかも防衛省幹部の意向に沿って非公表決定を了承していたことが判明。布施さんは「稲田氏は隠蔽を知りながら素知らぬふりをして、特別防衛監察を命じたことになる。時間稼ぎのために監察を使ったと言われても仕方ない状況だ」と言う。

 監察の計画は防衛相の承認が必要で、防衛相自身は調査の対象外となる。このため、近く公表される監察結果も「不十分だ。防衛相の関与の有無を明らかにできるのは国会しかない」と強調する。

 また、安倍首相が稲田防衛相をかばうような発言を繰り返していた点も問題視。3月31日の参院本会議で安倍首相は日報問題について、「大臣の責任において改善し再発防止を図る。閣僚の任命責任は全て内閣総理大臣の私にある。その上で稲田大臣には引き続きその職責を果たしてもらいたいと考えている」と答弁した。「問題が発覚した時点で安倍首相が真っ先に調査を指示しなければいけなかったのに、稲田氏をかばい続けた言動は自衛隊の最高指揮官としての資質を欠くと言わざるを得ない」と話した。