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高岡の商店街組合、未加盟増 会費減困った「地域活性化、理解を」

7/20(木) 5:00配信

北日本新聞

■店側「会費 正直苦しい」

 高岡市中心市街地の商店街で、振興組合などの組織に加盟しない事業者が相次いでいる。加盟は強制ではないため、会費を納めずに店舗運営のコスト削減を図ろうとする動きが広まっているからだ。未加盟でも商店街に出店すればアーケードや街路灯といった設備の便益を受けるため、加盟事業者には不公平感も出ている。空き店舗が増加する中、商店街組織の解散や市街地の衰退に拍車が掛かることが懸念され、関係者は頭を悩ませている。(高岡支社編集部・七瀬智幸)

 全国商店街振興組合連合会(東京)によると、組織への未加盟は全国的な課題となっている。当初は都市部で大型店やチェーン店が入会しないケースが問題になり、2004年には世田谷区が初めて加入促進などに関する条例を制定し、各地で同様の動きが広まった。

 高岡市の御旅屋通商店街振興組合(高場章理事長)の加盟数は32店舗。会費は店の間口の広さに応じて決める付加金などのほか、一律の固定費があり、平均で1店舗当たり月額1万数千円になる。

 ただ、組合員の半数は固定費のみの支払いで、商店街には未加盟で営業している店舗が約10店ある。全盛期の1990年代は、約70店舗ほぼ全てが加盟していたという。

 組合の会費収入が減少すると、商店街全体の販売促進や地域活性化の事業に資金を回せなくなる。高場理事長は「アーケードの電気代や組合事務所費などの必要経費だけで予算の8割を占める。イベントや販促に使えるのは年間100万円ほどに減っている」と話す。

 末広町商店街振興組合(板倉隆理事長)は約60店舗あるうち、加盟率は7割。板倉理事長は「このままではハード設備の維持、管理もできなくなり、組合の存続が危ぶまれる」と困惑気味だ。

 各組合は加盟を促そうと、会費を値下げしたものの、抜本的な解決策とはならなかった。組合員が脱会していくケースもあり、関係者は「昔は加盟が当たり前だった。今は『入らなくてもいいのでしょう』と権利を主張する人が増えた」と言う。

 一方、組合員の店主は「人通りが減り、会費を払うのは正直苦しい」と漏らす。売り上げに直結する通行量は減少が続いており、市が末広町で実施した調査によると、約40年前が平日1万4千人、休日2万1千人だったのに対し、昨年は平日、休日とも千人余りだった。

 同様の問題は富山市内でも見られ、同市商店街連盟によると、中心部では県外企業が出店する飲食店で加盟しないケースが目立つという。

 高岡市商店街連盟(酒井敏行会長)は先月、市議会最大会派に加盟を促進する条例を制定するよう要望書を提出した。条例に強制力はないが、組織基盤の強化に向けた機運を高めるのが狙いだ。

 酒井会長は中心市街地で毎年開かれる「日本海高岡なべ祭り」や「高岡七夕まつり」に協力するなど、商店街には地域コミュニティーの担い手としての役割もあると強調する。「商店街の使命を説明し、まちなかで商売しやすい環境づくりにも努めていきたい」と話している。

北日本新聞社

最終更新:7/20(木) 5:00
北日本新聞