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人為的に放流? 串本にいない熱帯魚回収

7/20(木) 17:00配信

紀伊民報

 和歌山県串本町有田の串本海中公園センター水族館(野村恵一館長)に隣接する同町高富の高浜海岸で、本来串本の海に分布しない熱帯生物が見つかり、水族館スタッフが18日に回収した。人為的に放流されたとみており、野村館長は「分布しない生物を放流することは、その種の自然分布を大きく変えるだけでなく、種の遺伝子や生態系のかく乱を招く恐れがある。絶対にやめてほしい」と話している。

 同水族館によると、15日に高浜海岸を泳いでいた観光客から「この辺にはいないはずのセジロクマノミを見つけた」と連絡が入った。スタッフが18日午前、同海岸の水深1メートル付近の波打ち際を調べたところ、全長6センチのセジロクマノミ2匹と2~3センチのカクレクマノミ約20匹、それらの宿主となるセンジュイソギンチャク4匹を確認。同日午後に回収した。

 これらの生物は、奄美諸島以南に分布する熱帯種で、串本ではこれまで記録がないという。1匹だけなら黒潮に流されてきたことも考えられるが、大量に見つかったことから人為的な放流以外考えられないとしている。水槽装飾用のオブジェ3個も同じ場所にあったことから、海水魚の愛好者かショップ関係者が放流したものとみられる。オブジェが熱帯魚と同じ場所で流されず残っていたことから、放流されたのは台風の接近で大しけとなった7月4日以降と推察している。

 同水族館は、串本の海に生息にする生物のみを展示しているため、回収した生物は、すさみ町のエビとカニの水族館で預かってもらうことにした。19日、エビとカニの水族館の平井厚志館長代理らが串本海中公園センター水族館を訪れ、引き取った。近く一般展示するという。

最終更新:7/20(木) 17:00
紀伊民報