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白鵬 日本国籍取得へ 歴代1位タイ1047勝 引退後「白鵬親方」誕生も

7/21(金) 5:01配信

デイリースポーツ

 「大相撲名古屋場所・12日目」(20日、愛知県体育館)

 横綱白鵬(32)=宮城野=が関脇玉鷲を寄り切って、通算勝ち星でついに元大関魁皇(現浅香山親方)に並ぶ史上1位の1047勝を達成した。11勝目(1敗)を挙げ、39回目の優勝へ単独トップを守った。優勝38回など数多くの史上1位記録に新たな偉業を加えた大横綱は、将来的に日本国籍を取得する意向を持つことがこの日までに判明。日本国籍保有となれば親方襲名の条件を満たす。功績から一代年寄が贈られる可能性は高く、「白鵬親方」が誕生する可能性もある。

 運命の巡り合わせだろう。前日の敗戦でこの日、最後の勝負審判が浅香山親方に回った。白鵬は土俵下の視線をもちろん意識。荒々しい土俵の鬼と化した。左で張って突き放した。左からのいなしで吹っ飛ばすと左、右、左の張り手が強烈。最後は左差しの寄りで圧倒。気迫で史上最多1047勝に並んだ。

 前日まさかの足踏み。「並んだ方がうれしい。一つ待ったがかかったから。言葉に言い表せない」と安どと喜びをあふれさせた。

 15歳時の2000年にモンゴルから来日。部屋が決まらず帰国寸前で宮城野部屋に拾われた体重62キロの少年が大記録をまた刻んだ。19歳1カ月、外国出身では最年少で新入幕。番付を駆け上がり07年名古屋場所で新横綱。そこから今場所で10年、達成した記録は数知れない。6場所全てで全勝優勝経験があるのは白鵬だけ。優勝38回、9年連続年間最多勝、51場所連続2桁勝利など史上1位が並んでいる。

 伊勢ケ浜一門の頭だった魁皇の姿はお手本だった。稽古を付けられ怪力を肌で感じた。「最後はボロボロになりながら土俵を務めたから偉大な記録がある」と最敬礼。11年引退パーティーで「記録を抜くのは白鵬しかいない」と断言された。「無理でしょう」と思ったが、42場所も早く到達し恩返しした。

 この1年、困難を乗り越えた。昨年名古屋場所で右足親指を骨折。同秋場所中に右足親指の遊離軟骨を除去し、左膝は内視鏡手術を受けた。そこから断食、ヨガなどを取り入れ、肉体改造し復活を果たした。

 「ケガもあり苦しんだ時期もあったけど、それがあるからひと味、ふた味もおいしい。すんなりいっていたらそこまで(味わいが)いっていない」と記録をかみしめた。

 大相撲史を塗り替えてきた大横綱。関係者によれば将来的に日本国籍取得の意向を持つことが分かった。現在、幕内石浦、十両山口、序二段炎鵬の3人が親方として自ら部屋を独立させた際の弟子として入門。日本で後進の育成を望む気持ちは強い。07年に日本人の紗代子さんと結婚し、子供も4人。日本国籍取得に支障はない。

 日本国籍保有なら著しい功績が認められ、現役時代のしこ名を名乗る「一代年寄」が贈られる可能性は十分。現在の一代年寄は貴乃花で過去には大鵬、北の湖らがおり千代の富士は辞退している。「白鵬親方」の誕生も十分に可能性がある。

 未来設計も描き、まずは記録を伸ばすのみ。1047と書かれた花束を手に満面の笑みでガッツポーズした史上最強横綱。「あした単独でいきたい。一番一番」と、新記録1048勝へ気炎を上げた。