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建設×IoTを実現するプラットフォームを提供、コマツなど新会社

7/21(金) 6:10配信

スマートジャパン

 コマツは2017年7月19日、NTTドコモ、SAPジャパン、オプティムとともに、建設業務の生産プロセスに関与する土・機械・材料などのあらゆる「モノ」をつなぐプラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」を4社共同で企画・運用することに合意したと発表した。今後、4社で運営会社を設立し、2017年10月から建設事業者向けに提供を開始する計画だ。

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 国内の建設業界では、技能労働者約340万人(2014年時点)のうち、約3分の1にあたる約110万人が今後10年間で高齢化などにより離職する可能性が見込まれており、それに伴う労働力不足が大きな課題になっている。

 そこで各企業は生産性向上を目的とした測量、施工、検査などの建設生産プロセスへのICT活用を進めている。だが、建設生産プロセスにはさまざまな専門を有する複数の工事事業者が関わるため、各種データは事業者ごとに管理されている場合が多く、建設生産プロセス全体に生かされてされていない現状があるという。また、生産性だけでなく、現場の安全性を向上させるには、建設生産プロセス全体のデータの収集と、これらを一元管理するプラットフォームが有効であるとする。

 コマツでは2015年2月から、建機をはじめとする建設現場のあらゆるものをICTでつなぎ、蓄積されたデータを安全性の向上や、新たなサービスに活用する「SMART CONSTRUCTION(スマートコンストラクション)」をスタート。導入現場数(累計)は現在3308カ所にまで拡大している。

 同ソリューションで運用しているプラットフォーム「KomConnect(コムコネクト)」は、施工現場ごとの建設生産プロセス全体の情報を収集し蓄積、解析する機能を持つ層と、プラットフォームに蓄積されたデータを活用して生産性向上及び現場の安全に寄与するアプリケーションを提供する機能を持つ層の2層で構成されており、現場の生産性向上などに貢献するなどの実績を残しているという。

 コマツでは今回、「こうした取り組みをより加速していくため、これまで自社で企画・運営を行っていた、建設現場のIoTを実現するコムコネクトをオープンな環境に整備し、より多くのソリューションパートナーがこのプラットフォームを利用することで、建設現場に最適なサービスを提供できるようにしたい」(コマツ 代表取締役社長兼CEOの大橋徹二氏)と考え、パートナーとの協業により、コムコネクトをより高度なプラットフォームへと進化させることを決めた。

 この方針に沿って、コマツのIoTの取り組みを長年支えてきたNTTドコモ、SAP、オプティムが協業し、建設生産ププロセス全体のIoT基盤を目指すランドログの企画・運用を共同で行うことに至った。

データやアプリをさまざまな企業に提供

 今後、コムコネクトの情報の収集・蓄積・解析の機能については、ランドログにより、施工会社などの要望に応じてさまざまなアプリケーションプロバイダーにデータを提供していく。また、従来のコムコネクトは建設機械による施工プロセスを中心に構築されたプラットフォームであるのに対し、ランドログは建設生産プロセス全体を包含する新プラットフォームであり、今後、コマツはコムコネクトの一部の機能を発展的にランドログに委譲し、ソリューションアプリケーションを提供するプロバイダーの1社として建設現場の課題解決に集中して取り組む予定だ。

 また、新プラットフォームに蓄積されたさまざまなデータを用いてアプリケーションを開発し、施工会社をはじめとするユーザーに提供するとともに、より多くの新規プロバイダーの参入を働きかけていく。提供先は国内だけでなくグローバルでの展開も視野に入れる。

 なお、2017年7月19日に開いたランドログの発表会では、パートナー各社の代表者が登壇した。NTTドコモの吉澤和弘社長は「LTE・LPWA・5Gなど無線通信に関するノウハウ・サービス、およびIoTなどのソリューション構築とデータ収集・可視化・分析に関するノウハウの提供などの役割を果たして、安全で生産性が高い、スマートな未来の建設現場の実現に寄与していきたい」とコメントした。

 SAPジャパン内田士郎会長は「デザインシンキングの手法を使って今回のプラットフォームのビジネスモデルを創出し、SAP Leonardoにより同ビジネスを下支えするシステムの構築に取り組む」。オプティム菅谷俊二社長は「AI・IoTおよびCloud IoT OS活用などに関するノウハウを提供する」と述べている。