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新国立競技場の新卒「現場監督」が自殺…過酷な建設業界の労働実態

7/21(金) 16:00配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 「突然このような形をとってしまい申し訳ございません。身も心も限界な私はこのような結果しか思い浮かびませんでした」

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて建設が進む新国立競技場。そこで働いていた新卒の23歳男性が長時間残業の末、自ら命を絶っていたことが分かった。

 代理人の川人博弁護士によると、男性は去年大学を卒業し都内の建設会社に就職、新国立競技場の建設現場で働いていたという。

 「各作業段階の写真を撮ったり、材料の品質管理を行ったり、品出しをしたり、安全管理を行ったり、あるいは事務作業としての日誌を作ったり、管理記録に記入したり、その他関係資料を作成したりということを行っていました」「業務上のストレスが原因となって精神障害が発症し、今年の3月2日に突然失踪。長野県でご遺体として発見されました」(川人弁護士)。

 友人に「もたない、やめたい」などと話していた男性には、抑うつ、集中力や自信の低下など、うつ病が疑われる多くの症状が見られた。そして3月に失踪し、4月に長野県で遺体が見つかった。現場には自筆の短いメッセージがあり、冒頭のような言葉が綴られていたという。

 男性の両親は「新国立競技場、地盤改良工事の現場に決まったとき、息子は『一番大変な現場になった』と言っていました。帰宅するのは深夜で、朝起きるのがとてもつらそうでした」とコメント。

 「1月終わりごろ、重機が予定通りそろわず、工期が遅れているという話を息子から聞きました。2月ごろから息子は工期の遅れを取り戻そうとしていたようです。睡眠時間が短くて心配でした。2月の後半になると作業着のまま寝てしまい、起こしてもすぐ寝てしまっていました。厳しい管理を要求されていたんだと思います」(両親の手記より)

 両親は、仕事による極度の過労が自殺の原因だとして労災を申請。代理人によると、会社側は「勤務状況が男性の自殺に影響を与えた可能性がある」ことを認めているといい、今後、組織委員会や東京都に対し、改善措置を求める方針だ。

 「平和の祭典」に向けた事業の裏で一体何が起きているのだろうか。

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最終更新:7/21(金) 16:00
AbemaTIMES