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補助犬同伴「ダメ」3カ所 群馬県内の主要文化施設 法の浸透 道半ば

7/21(金) 6:02配信

上毛新聞

 コンサートホールなどがある群馬県と12市の主要文化施設13カ所のうち3カ所が、体に障害のある人が盲導犬などの補助犬を同伴できないことが、上毛新聞の調べで分かった。日本財団などの調査で、全国の文化施設や劇場の6分の1が同伴できないことも判明。不特定多数の人が利用する施設での補助犬受け入れ拒否は身体障害者補助犬法で原則禁じられ、障害者差別解消法でも拒否は不当な差別とされているが、法の趣旨が十分に浸透していない実態が浮かんだ。

◎「段差」「ほえる」「出演者へ確認」…

 県内13カ所のうち「補助犬を同伴できる」と回答しなかったのは、昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)、伊勢崎市文化会館、利根沼田文化会館。利根沼田文化会館は「建物が古くホール内は段差が多くて危険が伴う。職員が個別に誘導する対応を検討したい」、昌賢学園まえばしホールは「補助犬が音に反応してほえることが考えられる。別室で預かって対応したい」とコメント。伊勢崎市文化会館は「館の主催事業でも、出演者やプロモーターの確認が必要となる」としている。

 一方、「同伴できる」と回答した施設の中に「貸館業務のため主催者側から同伴の規制があれば受け入れるとは言えない」としたところが複数あった。

 日本財団などのチームが昨年9月、全国の文化施設を対象に実施した調査によると、補助犬の客席への同伴について、15.9%に当たる106カ所が「できない」と回答した。

 盲導犬ユーザーの女性(65)=高崎市=は「コンサート会場で同伴できるかは主催者に尋ねるように言われて諦めたことがあった。会場側が対応を示してほしい」と訴える。

 県視覚障害者福祉協会会長の木村功さん(78)は「盲導犬はユーザーにとって“命の綱”。施設が盲導犬への理解を深め、盲導犬ユーザーの芸術に親しむ機会を狭めないよう働き掛けたい」と話している。

《身体障害者補助犬法》

 身体障害者のパートナーである盲導犬、聴導犬、介助犬の同伴を、公共施設や交通機関などに加え、ホテルやレストランなど不特定多数が利用する民間施設が拒むことを禁じる法律。障害者の法定雇用率が義務付けられている企業の補助犬受け入れ拒否も禁止する。罰則はない。障害者、企業など双方が都道府県に苦情を申し立てることができ、相談を受けた都道府県は必要な助言、指導を行う。

最終更新:7/21(金) 6:02
上毛新聞