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NHK、原爆番組を8Kで制作。会見にはナビゲーターの波瑠が登壇

7/21(金) 16:37配信

Stereo Sound ONLINE

撮影はF65でSDR仕上げ。SHVの試験放送もあり

 NHKは20日、8Kで制作した番組『“原爆の絵”は語る~ヒロシマ 被爆直後の3日間』の8K上映による試写会を、渋谷の放送センターで行なった。また、試写会後の制作発表会見には、同番組ナビゲーターを務めた女優の波瑠も登壇し、番組収録にまつわる感想を語った。

ナビゲーターの波瑠

 『“原爆の絵”は語る』は、広島平和記念館に収蔵されている、被爆者自らが描いた膨大な原爆の絵を元にしたドキュメンタリー。昭和40年代に、ある一人の被爆者の発案によって始まったものだそうで、NHK広島が募集を行ない、これまでにおよそ4200枚もの絵が、同館に寄せられているという。

 NHKではまず、その貴重な絵を、約1億画素のセンサーを持つスチルカメラによって静止画撮影。広島平和記念館の一角に専用の撮影ルームを作り、およそ2ヵ月の時間をかけてデジタル化したという。

 絵のサイズによってはレンズの収差が目立ってしまうものもあるため、複数のショットをステッチ(つなぎ合わせ)して1枚に仕上げたものもあるそうだ。

 完成した画像は1枚あたり15K相当のデータ量があり、拡大表示しても8K相当の解像度で見られるようになっている。

 番組ではその中から50枚ほどの絵をピックアップし、原爆が投下される直前から、3日後までを時系列に沿って紹介。絵が描かれたのは投下から30年近くが経ってからのことになるが、そこに込められた生々しさ、地獄絵図の様相は、時間を超え、そして8Kの解像度によってリアルに迫ってくるよう。

 ナビゲーターを務めた波瑠は、「お話しをいただいた時は“なぜ私が”という疑問がぬぐえませんでしたが、当時のことをあまり詳しく知らない世代の代表としてこの番組に関わることで、番組を見てくださった方に、知ってみようというきっかけを喚起する存在になれたらいいですね」と語った。

 番組のチーフ・プロデューサーの大久保氏は、「絵のリアルさを(8Kの映像を通して)体感してほしい」と語っていた。また、なせ8Kなのかについては、2年前の2015年に、被ばく遺品を8Kで撮影したミニ番組を制作した際、映像から伝わってくるリアルさに魅了されたのがその理由だという。

 なお、デジタル化した画像については、NHKが専用のアプリ「インタラクティブ8Kビュアー」を開発。手元のタブレットで操作した映像を、8Kモニターに表示して見られるシステムを構築。8月1日~16日まで、広島平和記念資料館で展示する予定だ。

 具体的には、4200枚の絵の中から時系列の判別のつく約1000枚を、広島の爆心地を中心にした写真に、時間、場所のタグをつけてマッピング。同時に、絵の裏書や聞き取り調査などによって、絵の説明文も表示できるようにしている。

 時系列の分からないものについても、作者や内容などによって検索できるようになっている。

●番組『“原爆の絵”は語る』
<2K放送>
8月6日 NHK総合 13:05~13:48
<スーパーハイビジョン(SHV)試験放送>
7月31日~8月2日、8月4日~9日、8月11日~16日 13:00~13:43

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最終更新:7/21(金) 16:37
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