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セーレン、中国のエアバッグ工場 稼働を前倒し 世界生産能力10%アップ

7/21(金) 15:40配信

日刊工業新聞電子版

■人件費高騰も、需要対応を優先

 セーレンは2019年頃に中国河北省に新設するとしていたエアバッグ工場の建設計画を前倒しする。17年中に建設に着手し、18年春までに稼働することを決めた。投資額は約13億円で、同社のエアバッグの世界生産能力は10%高まる。今後、増加が見込まれる中国や韓国をはじめとするアジア需要を取り込む。

 工場は河北省石家荘市にある自動車シート生産拠点「世聯汽車内飾河北」の近隣に立地する。すでに敷地面積19万平方メートル超の工場用地を取得済みで、シート材工場と別にエアバッグ工場を建設する。

 セーレンは90年にエアバッグ市場に参入。日本、中国、タイの3拠点でナイロン生地などを使ったエアバッグ(袋)を生産し、エアバッグ装置メーカーに供給する。生産能力は非公開だが、足元は年間1000万個を超えるとみられる。

 中国で唯一のエアバッグ工場である蘇州工場(江蘇省蘇州市)は、新工場建設に合わせて量産部門を新工場に移す。蘇州工場は研究開発部門のみを残し、将来的にグループ全体のエアバッグの開発拠点とする方針だ。

 蘇州地域はここにきて人件費の上昇が著しい。同社は当初、生産コスト低減を目的に、比較的人件費が低い河北省で工場新設を検討していた。

 だが、最近は中国、韓国などアジア需要も伸びており、これら需要を取り込むためにも、工場の前倒し稼働への対応を急ぐことにした。