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伝説のF1王者ラウダ「ハロはF1のDNAを”破壊”する、間違ったモノだ!」と苦言

7/21(金) 18:21配信

motorsport.com 日本版

 3度F1王者に輝いたニキ・ラウダは、2018年シーズンにハロの装着を義務付けるというFIAの判断は、F1人気を高めようとする様々な施策を”破壊”する、愚かな行為だと苦言を呈している。

【写真】1976年ドイツGPでクラッシュし火傷を負ったラウダ。今のF1は当時に比べ格段に安全に

 FIAは今週、2018年からコクピット保護デバイス”ハロ”の全車への取り付けを義務化する判断を下し、ファンやコメンテーターから、多くの批判が集中している。この決断は、水曜日に開催されたF1ストラテジーグループの会合で下されたものだが、出席したチームのうちわずか1チームだけが、ハロの導入に賛成だったという。

 このハロのコンセプトを最初に開発したのはメルセデスだが、同チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、今回起こったことに非常に腹を立てているという。そして、より魅力的で完璧な解決策があるはずだと主張する。

「我々はコクピット保護のため、ハロとレッドブルのエアロスクリーン、そしてシールドをテストした。しかし、そのどれもが100%ではなかった」

 ラウダはそう、ドイツの『Auto Motor und Sport』に答えた。

「このような状況にあっても、正しい判断を下す必要がある。ハロは間違ったモノだ」

 ラウダは、FIAが決定を下したタイミングが、特に悪かったと感じている。なぜならF1は、新たなファンを取り込むために、クルマを良く見せるためのレギュレーションの見直しに、着手したばかりだと考えているからだ。彼はハロを装着することにより、その取り組みが後退してしまうことを懸念している。

「我々は速いマシンを観客の近くで見せようとすることで、このスポーツに新しいファンを迎えようとしている。しかし今やこれは、過剰反応によって”破壊”されている」

 ラウダは、F1はすでに、例外的なまでに安全だという信念を持っている。そのため、一般的に支持を集めないデバイスを取り付けるよりも、完璧な解決策が見つかるのを待った方が賢明だと考えているのだ。

「ハロはF1マシンのDNAを破壊する代物だ。FIAはすでに、F1を特に安全なモノにした。ホイールはテザーでしっかりと固定されているため、飛散する危険性はほとんどなくなった。ドライバーへのリスクは最小限になっているんだ」

「ハロよりも優れた解決策は、間違いなくある。そうでなければ、我々が3種類ものアイデアを試すことはなかっただろう」

「もしマシンの外見を破綻させないような解決策を見出すことができれば、それを2019年に導入することを目指した方が、より賢明だっただろう」

「それはシンプルなことだ。後に後悔するかもしれないようなことを、行う理由なんてないのだ」

Jonathan Noble