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【10リスト】04 Limited Sazabys、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

7/21(金) 12:35配信

rockinon.com

初の日本武道館公演を大成功させ、地元・名古屋で開催した主催フェス「YON FES 2017」も2万人を動員するという大盛況で収め、さらに8月にはシングルリリース、11月からは全国ツアーも控えているという、世代を代表するロックバンドとして爆進中の04 Limited Sazabys。
そんな彼らはバンド結成当時から「俺たちは絶対に売れてやる!」とか「音楽だけで食っていくんだ!」という絶対的な目標を立てていた訳ではない。それは決してネガティブなのではなく、彼らは「自分たちがやりたい音楽を鳴らし続け、本気でバンドをやっていくためにはどうしたらいいんだろう?」というように、「音楽」という決まりきった答えに向かって、その「方法」を常に逆算し続けてきた。そして4人で悩み、4人でもがくというその繰り返しが作り上げた軌跡が、冒頭で触れた華々しい功績に繋がっているのだ。
「何が起こるか分からない一寸先の未来」を常に見据えて、過少評価も過大評価もせずに「現時点での自分たち」と切実に向き合っている彼らだからこそ、信じられることがある。今回はそんな彼らのこれまでの歴史を代表する10曲を挙げていきたいと思う。(峯岸利恵)

①Buster call
1stミニアルバム『Marking all!!!』に収録されている同曲は、メジャーデビューアルバム『CAVU』にもリメイクバージョンとして収録されるほどの人気を誇る曲だ。それはライブでイントロが鳴った瞬間のフロアの高揚感を見れば一目瞭然だし、スローテンポのイントロから一瞬の間を置いて爆速ツービートに切り替わる展開にはいつだって興奮させられる。タイトルの「バスターコール」とは尾田栄一郎作の漫画『ONE PIECE』内で使われる「特定の地域や部隊を壊滅的状況に追い込む為の号令」であり、彼らは曲中でも「自分たちが積み上げてきたものを壊してやればいい」と歌っている。そこだけ聞くとなにやら物騒に思えるかもしれないが、彼らが歌っているのは≪If you want to create do break a real things/Let's break everything anyway≫という決意のリスタートなのだ。過去やしがらみにがんじがらめになっている人の手を引く、なんとも勇敢な曲である。

②Now here, No where
2ndミニアルバム『sonor』に収録されている同曲は、04 Limited Sazabys初の日本語詞となっている。アップテンポで非常にノリやすい曲調でこそあるが、歌詞を読んでみると《弱さ》、《不信感》、《地雷》、《生涯楽ではないな》などネガティブなワードがずらりと並んでいる。しかしそれは、無理矢理作った笑顔で迎える未来を歌ったわけではなく、「どうにか踏ん張ってでも見据えなければならない未来」という、GEN自身の当時の心境を偽りなく透かして歌ったからこそ溢れてきた言葉たちなのだ。音楽と生活の両立という夢と現実のバランスの取り方に足掻きながらも生きていく彼ら自身の姿が浮かぶこの曲から感じることは多い。また、散りばめられた韻の心地好さも必聴だ。

③monolith
3rdミニアルバム『monolith』のタイトルトラックにもなっている“monolith”は、一聴して「フォーリミが前向きに振り切れた」という確信を抱かせる曲。GENが同曲中に出てくる《君》とは「音楽」のことだと明言していることからも、音楽を自身の人生として歩んでいく決意がものすごく伝わってくる。GENは以前、一生バンドを続けていくために、仕事もしつつバンドは趣味のひとつとしておこうと思っていたという胸中を語っていた。恐らく器用な彼はその生き方でも充分いけるとこまで行くことができたのだろう。しかし彼はこの曲で、≪君以外に/何を望む 君以外に 何もないだろ≫と歌った。04 Limited Sazabysという4ピースバンドで音楽を鳴らして生きていくしかないというバンドの意志がひしと伝わってくる名曲だ。

④midnight cruising
「名古屋から流星群を持ってきました。この場所に星が降って、降って、降って、積もりますように」というGENの決まり文句をきっかけに、煌びやかな音の粒が会場いっぱいに降り注ぐ――そんなライブの光景がぱっと想像できるような開放感たっぷりの曲が“midnight cruising”だ。≪踊ろう≫という前向きな呼び掛けが入っていたり「みんなで楽しもう!」という一体感を促すポップなアレンジが盛り込まれていたりと、今までのフォーリミの楽曲にはなかった新しい風を吹かせている。そこには「自分たちの音楽はもっと多くの人を巻き込んでいける」という自信が、彼らの中に自発的に生まれたことも大きく影響しているように思える。夜空を駆ける流星群のように、観る人/聴く人の胸に残る景色を届けたいというライブバンドの夢が詰まったような、希望溢れる曲だ。

⑤nem…
04 Limited Sazabysの日本語詞でいつも感服するのは、その独特な韻の踏み方だ。先に紹介した“Now here, No where”でも韻については言及したが、“nem…”に関しては「眠りの世界と現実世界との交錯」という世界観も独特だからこそ、理解や共感ではなく完全に「聴き心地」に特化している。フォーリミの曲はメロの聴き馴染みの良さと、ふと入るギターフレーズやドラミングの突飛さとのバランス感覚が良いと思ってはいたが、そこに「日本語で韻を踏み倒す」という新しい要素が加わった彼らの魅力はこの曲でさらに開花された。「意味のないものをどれだけ面白がれるか」という彼らの遊び心が光る楽曲だ。

⑥swim
彼らにとって初のシングル『YON』のリードトラックとなったのがこの“swim”なのだが、初めてこの曲を聴いた時にはその抜群のメロの良さに開いた口が塞がらない状態になった。明るくてひたむきなコード進行の中に微かに滲む溺れることへの不安や哀愁、それらの混沌とした感情を全て乗り越え、好きなスタイルで自由に泳ぎ切ろうとする強い意志。≪あの日の自分が許せないな/選び間違えた日々を返せよ≫と「過去」を悔やみながらも、≪あの日の自分を許したいな≫と「今」心に浮かぶ本音を歌い、最後は自分にも言い聞かせるように≪悩んでる 君の 好きな方へ/さぁ、おいで≫と「未来」へ誘う。時制の波を越えて突き進む彼らの姿が浮かんでくるようだ。

⑦Terminal
メジャー初となる1stフルアルバム『CAVU』に収録されている“Terminal”。アルバムタイトルの「CAVU」とは航空用語で「限りなく視界良好」という意味で、さらに同曲は別れと出会いの象徴でもある「Terminal=空港」をタイトルにしていることもあり、まさに「飛躍」を象徴するような楽曲となっている。≪待ってるだけじゃ 埋められぬ距離/たどたどしくも手探りで きっと/知っていたんだろ?≫という示唆を経て、ラストのドラマチックな転調の先に待つのは≪最後は 君といたいから≫という珍しいほどストレートな意思表示。彼らの目指す方向には最高な世界が待っていると思わずにはいられない、視界良好な未来への指針を歌った名曲だ。

⑧knife
“Terminal”と同様にアルバム『CAVU』のリード曲として収録されている“knife”は、前者とは異なり生々しい感情をダークに掻き鳴らすロックチューンだ。≪築かれた絆気付けば傷だらけ/歩きくたびれ今日も血だらけ≫というように門出のアルバムを代表するには過酷過ぎる表現が並ぶ楽曲だが、RYU-TAとGENの歌声の高低差や強烈なツービートが誘導する高揚感、自然と耳が追ってしまうようなギターリフなど、彼らの強みがふんだんに盛り込んである。元々メロコア畑で育った彼らの根っこの部分を想起させるような、スピード感とロックバンドとしての本能的で鋭利な内情が垣間見える曲である。

⑨Letter
メジャー1stシングル『TOY』、さらに2ndフルアルバム『eureka』にも収録されている“Letter”は、「夏の終わり」の切なさが胸を打つ楽曲。GENが一番好きな季節である夏をテーマにした曲で、「自分が部屋に閉じこもって楽曲制作に勤しんでいる間に、大好きな夏が過ぎてしまう……」という切なさを込めた曲という事実は後から知ったのだが、それまでは恋愛の渦中を歌ったものだと思っていた。“monolith”でもそうだが、彼らの曲の「あなた」や「君」は必ずしも人間とは限らない。そういった聴き手の想像の余地や解釈の間口の広さが際立って感じられる曲だ。

⑩Horizon
“Horizon”を聴いてまず驚いたのは、「この壮大さで、たった2分なの?」ということだった。基本はツービートでこそあれど激しさは全く感じず、むしろGENの伸びやかなハイトーンとの対比に美しさを感じる。展開を盛り込めば恐らく4分~5分の曲にもなりえただろうが彼らがそれをしなかったのは、「最適」をしっかりと理解しているからなのだろう。自分が言いたいことや相手に伝えたいことをあれこれ詰め込んでいくことはきっと簡単だ。しかし、詰め込んだだけ聴き手に伝わる感度は鈍ってしまうという危険もある。だからこそ洗練された無駄のない長さでまとめることの難しさが問われるのだが、この曲はその配分が完璧だ。フォーリミのバランス感覚の良さの証明ともいえる曲である。

rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

最終更新:7/21(金) 12:35
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