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イスラム教徒女性向けセックス手引書、英国で話題の新刊

7/22(土) 10:00配信

The Telegraph

【記者:Shelina Janmohamed】
 今月、ある新刊書が英国のメディアをにぎわせた。書名は「イスラム教徒女性のセックスマニュアル:恍惚(こうこつ)感を味わうためのハラルの手引書(The Muslimah Sex Manual: A Halal Guide to Mind Blowing Sex)」。キスの仕方から騎乗位まで、ありとあらゆる性的行為に関する率直なアドバイスが載っている。

 イスラム教徒の女性たちも世界中の女性と同じようにセックスをする。当然だ。だがイスラム教徒の中には、セックスの話題があけすけに語られると衝撃を受ける人々もいるようだ。

 ウム・ムラダット(Umm Muladhat)というペンネームの著者は今も本名を公表していないが、この本はハラル(イスラム法で許されていること)に基づく初めての女性向けセックスマニュアルとされている。

 セックスと快楽、女性の喜びについての歴史は、多くのムスリム文化の中で似た足取りをたどってきた。預言者ムハンマド(Prophet Muhammad)の時代、セックスや性的快感はおおっぴらに語られ、充実した結婚生活の一部とみなされていた。夫婦間で一定期間セックスレスになれば、女性は自分の権利が満たされていないという理由で夫と離婚することもできた。多くの著名なムスリムの思想家たちも、セックスが男女にもたらす肉体と精神の喜びを詳しく書きつづった本を出している。

 だからこそ、女性の性欲が抑制されるといわれている女性器切除(FGM、女子割礼)のような風習は、イスラム教から見て身体的に忌まわしいとされるだけではなく、セックスに対するイスラム的態度の本質に逆らっている。セックスは、男女が共にその素晴らしさを味わい、喜び合うためのものだ。実際のところ、肉体的な喜びに対して控えめな態度は、イスラムの教えではよしとされない。

 にもかかわらず、特にセックス、そして女性の身体的事柄全般が、多くのムスリム社会でタブーとされるようになった。なぜ、イスラム教の伝統では礼賛されていた大きな人間的喜びの一つを、みだらで恥ずべきものとみなし、規制する感覚が根付いてしまったのか。これは一考の価値がある問いだ。

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最終更新:7/22(土) 10:00
The Telegraph